サケやカニの赤い色のもとであるアスタキサンチン。

サプリメントでも見かける名前ですが、どんな効果があるのでしょうか?

今回は、アスタキサンチンの基本情報から、

  • アスタキサンチンにはどんな効果があるの?
  • アスタキサンチンで副作用は出るの?
  • アスタキサンチンの摂取量の目安はどのくらい?

など、アスタキサンチン博士になれるくらい詳しく見ていきたいと思います。

 

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アスタキサンチンって?

はてな

 

アスタキサンチンはルテイン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチンと同じキサントフィル・カロテノイドで、ビタミンAには変わりません。

カロテノイドとは、動物や植物が持っている天然色素の総称で約600種類もあるとされています。

代表的なものでは、ニンジンやカボチャの「β-カロテン」、トマトの「リコピン」などがありますね。

アスタキサンチンは赤い色をした海産物に多く含まれていて、別名“海のカロテノイド”と呼ばれています。

以下のものに多く含まれています。

  •  サケ
  •  エビ
  •  カニ
  •  イクラ

 

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強力な抗酸化作用

カロテノイドの持つ特徴として、体内の活性酸素を除去してくれる抗酸化作用がありますが、アスタキサンチンの抗酸化作用は特に強力です。

どのくらいかと言うと、

 

  •  β-カロテンの5倍
  •  CoQ10(コエンザイムQ10)の800倍
  •  ビタミンEの1000倍
  •  ビタミンCの6000倍

 

…と言われています。すごいですね。

活性酸素にはスーパーオキシドイオン、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素など代表的なものが4種類あります。

体を老化させ、生活習慣病やがんを引き起こす要因となることで知られていて、呼吸や食事、ストレス、紫外線、喫煙などによって増えるのが特徴。

酸化力が強く、それによって細菌やウイルスを退治してくれるので、全くないというのも困るのですが、増えすぎると老化や病気の原因となってしまいます。

一重項酸素を抑制する!

アスタキサンチンには、活性酸素を除去してくれる力があるのですが、特に「一重項酸素」を抑制する作用に秀でています。

一重項酸素とは紫外線によって増える活性酸素で、シミやシワの原因となるもの。

私たちの体内には一重項酸素に対抗できるものが存在していないため、食事などで体外からアスタキサンチンを取り入れる必要があるのです。

 

サケに含まれるアスタキサンチン

アスタキサンチンはサケやカニといった海産物に多いのですが、エサとなる藻やプランクトンにアスタキサンチンが多く含まれているため。

サケはプランクトンからアスタキサンチンを摂取することで、疲労を回復しています。

というのもサケは産卵の時期になると、生まれた川をのぼりますよね。

 

それはサケにとってとても大変なことで、疲労の原因となる活性酸素を除去するために、アスタキサンチンはとても重要な役割をしているのです。

ちなみにサケはもともと白身魚で、プランクトンからアスタキサンチンを摂ることで赤い身になっています。

生の切り身より、焼いたほうが鮮やかな赤色になるのは、加熱によってアスタキサンチンと結合していたたんぱく質が分離するからだと言われています。

 

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アスタキサンチンの効果・効能がすごい!

ポイント

 

それでは、アスタキサンチンが私たちの健康や美容にどう良いのか、見ていきたいと思います。

目の奥にまで届く成分というものは限られていますが、アスタキサンチンは目の奥、網膜にまで届くため、その効果をダイレクトに発揮することができます。

眼精疲労

眼精疲労と、ただの疲れ目は違います。

眼精疲労は目の使い過ぎにより毛様体筋などのピント調節機能が疲れてしまった状態で、休んでも寝ても疲れが取れません。

目の痛み、かすみ目、充血などの症状から、ひどくなると頭痛や肩こり、吐き気なども起こりますね。

 

パソコンやスマートフォンが普及したことで、最近では眼精疲労の人も増えてきました。

一番は適度に目を休めて作業をすることですが、長時間パソコン作業をする人は、アスタキサンチンを意識して摂ると良いかもしれません。

アスタキサンチンは機能性表示食品において、「目のピント調節機能を助ける」ことへの機能性関与成分にもなっています。

 

加齢黄斑変性

黄斑とは “見る”ために欠かせない部分で、網膜の中心にあります。

加齢によってこの部分に障害が出ると、ものが歪んで見えたり、中心部分が黒くなって見えなくなったり、視力が低下したり、色が分からなくなるなどの症状が現れます。

進行すると失明の可能性もある加齢黄斑変性は、紫外線や喫煙などで活性酸素が増えることも原因の一つだと考えられています。

12か月にわたって、アスタキサンチン+いくつかの成分を毎日続けて摂取することで、網膜の中央部分が改善したというデータもあります。

 

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは、目の中(虹彩、毛様体、網膜、脈絡膜など)に炎症が起こってしまっている状態です。

視力の低下や充血、目の痛み、かすみ目、飛蚊症などを引き起こし、白内障や緑内障などを合併することもあり、さらには失明の危険性もあります。

アスタキサンチンには強力な抗酸化作用のほか、抗炎症作用もあるとされ、これが目の炎症を鎮めてくれるのではないかと期待されています。

 

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消化不良

4週間にわたって、アスタキサンチンを毎日摂取したところ、逆流症状が改善したというデータがあります。

胃と食道の境目には、括約筋という弁の役割をする部分がありますが、緩んでしまうと胃から食道へと胃酸などが逆流します。

胸やけや呑酸(酸っぱい液が上がってくる感覚)、胸痛、人によっては咳が続いたり、声がれが起こったりすることも。

アスタキサンチンを摂取することで、症状が改善することもありますが、胃の病気に深い関係があるヘリコバクター・ピロリ菌の数が改善するというものではないのでご注意ください。

 

高コレステロール血症

4週間にわたって、アスタキサンチンを含む製品を続けて摂取したところ、総コレステロール、LDLコレステロール(=悪玉コレステロール)、トリグリセリド(=中性脂肪)が減少し、HDLコレステロール(=善玉コレステロール)が増加したというデータがあります。

血液中のLDLコレステロールやトリグリセリドが増加すると、動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こしてしまいます。

特に、血管壁に溜まったLDLコレステロールが活性酸素によって酸化してしまうと、動脈硬化が進んでしまって危険だと言われています。

LDLコレステロールは“悪玉コレステロール”と言われていますが、“真の悪玉コレステロール”は酸化LDLコレステロールなのです。

喫煙、糖尿病、メタボリックシンドロームの人などはLDLコレステロールが酸化しやすいとされているので、アスタキサンチンの抗酸化作用には期待したいですね。

 

男性不妊症

アスタキサンチンを含む製品を3か月にわたって毎日摂取したところ、受精能力が上がったというデータがあります。

実際に不妊症治療の一環として、アスタキサンチンのサプリメントを勧めている病院もあるんですよ。

男性の不妊症は、精子が酸化してしまうことで機能低下が起こったり、精子の数が減少してしまうことが原因の一つとされています。

アスタキサンチンの抗酸化作用により、精子の酸化を防ぐことが狙いですね。

女性の不妊症においても、体内の活性酸素を除去することで、卵子の機能改善が望めるのではないかとされています。

 

更年期障害

アスタキサンチンを含む製品を8週間にわたって毎日摂取することで、更年期障害による症状が軽減したというデータがあります。

女性は、閉経前後(だいたい50歳前後)になると、女性ホルモンの分泌が減少し、更年期障害に悩まされるようになります。

症状は、ほてりやのぼせ、発汗、冷え性、頭痛、関節痛などの体の症状から、イライラや抑うつといった心の症状まで様々。

症状と上手く付き合うためには、過度にストレスがかからない生活環境を整えることが大切ですが、それも難しいときがあります。

アスタキサンチンがその対策の一つになれば良いですね。

 

関節リウマチ

関節リウマチの患者がアスタキサンチンを8週間にわたって1日あたり3回摂取すると、関節痛を軽減し、日常生活における満足度が上がったというデータがあります。

リウマチは自己免疫機能にエラーが起こり、間違って自分の体を攻撃してしまっている状態です。

活性酸素が関係しているのではないかという意見があり、アスタキサンチンの効果が期待されています。

 

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美容

 

シミ、シワ、たるみなど、肌が老化する大きな原因として紫外線が挙げられます。

紫外線によって発生する活性酸素は「一重項酸素」。まさにアスタキサンチンの得意分野ですね。

シワ

肌の老化は、もともと肌に備わっているコラーゲンやエラスチンといった成分が障害を受けたり、減少したりするために肌のハリ、弾力性がなくなっている状態です。

中年女性がアスタキサンチンを6週間にわたって1日あたり2回摂取すると、皮膚の弾力性が戻り、シワなどの問題が改善したというデータがあります。

 

肌の保水性

アスタキサンチンは化粧品として肌に塗っても、食品から経口摂取しても、どちらでも肌の水分量が上がるとされています。

アスタキサンチンを経口摂取することで、肌の水分値が上昇したというデータもあります。

この研究は、肌が乾燥しやすい冬場に行われたものなので信憑性がありますね。

 

シミ

紫外線に当たって日焼けをした状態というのは、肌が炎症を起こしている状態です。

肌が炎症を起こすと、メラニン色素が生成され、シミの原因となってしまいます。

アスタキサンチンの抗炎症作用は、メラニン色素の生成を20%も減らしてくれるとの見解もあります。

 

筋肉痛の軽減、疲労回復

アスタキサンチンを含む製品を3週間にわたって摂取したところ、筋肉痛が軽減したというデータがあります。

筋肉痛は運動によって傷ついた筋肉を、体が修復しようとしているために発生する痛みだと言われています。

また、運動をすると活性酸素が発生し、筋肉が酸化します。

 

特にランニングなどの持久力が必要な運動で活性酸素が発生しやすいと言われ、アスタキサンチンは筋肉の損傷に効果が望めます。

アスタキサンチンを摂取するなら、運動前がおすすめです。

先にアスタキサンチンを筋肉の細胞内に蓄えておくことで、筋肉痛を予防したり、疲労回復を早めたりすることが期待できます。

 

メタボ改善、ダイエット

抗炎症作用と抗酸化作用、それに加えて、アスタキサンチンには脂肪燃焼作用も期待されています。

アスタキサンチンは、体に溜まった脂質をエネルギーに変える脂質代謝を促進するとされているので、積極的に運動して体脂肪を燃焼したいところ。

またご紹介したように、日常的に摂取することで運動による筋肉の損傷を予防したり、回復を早めたりと、運動を続けやすいような環境を整えてくれます。

アスタキサンチンを摂ることで体を動かしやすくし、さらにそれで体脂肪も減らすことができれば一石二鳥ですね。

 

脳の疲労回復

体の疲れだけでなく、頭を使えば脳も疲れますよね。

アスタキサンチンは目の奥にも届きますが、脳にまで届く成分でもあります。

脳で発生した活性酸素は、脳疲労を起こすだけでなく、神経細胞の減少も促進させます。

脳疲労だけでなく、アルツハイマー病やパーキンソン病への効果も期待されています。

 

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効果がないと感じる場合は?

もやもや

 

アスタキサンチンを意識して摂っているけど、特にこれといった効果は感じられない、ということもあると思います。

もちろん上でご紹介したような効果・効能は、すべての人に効き目が出るわけではありません。

ですが、もしかしたら効果が感じられないことには原因があるのかも。

アスタキサンチンの吸収が阻害されている

抗酸化作用をより強めようと、ほかのカロテノイドも一緒に摂ってはいませんか?

アスタキサンチン以外のカロテノイドを摂取していると、アスタキサンチンの吸収が阻害されてしまうことがあります。

アスタキサンチンを意識して摂っている間は、食品からのカロテノイド摂取にも気を付けたほうが良さそうです。

特にニンジンやカボチャの「β-カロテン」、トマトの「リコピン」などに注意したいですね。

 

 

副作用となる摂取量

サプリ

アスタキサンチンに副作用はある?

いわゆる「腹痛」や「下痢」のような副作用の心配はほとんどないとされています。

普通に食べ物から摂取している分には安全で、サプリメントなどから摂取する場合も、度を越して摂らない限りは安全であるとの見解です。

ただし妊娠中や授乳中の女性、病気の治療で薬を飲んでいる方は、念のため医師に相談してから摂るようにしましょう。

 

アスタキサンチンは油に溶けやすい性質を持っています。

こういった性質のものは体内に蓄積されやすいのですが、アスタキサンチンに関しては継続して摂取しても体内濃度は大幅には変わらないようです。

サケなら油を使うムニエルにして食べると、効率よく吸収できそうですね。

摂取目安量は?

安全性が確認されているのは1日当たり4~40mg、それを12週間までです。

ほかのカロテノイドやビタミン、ミネラルと一緒に摂っている場合は、1日4mgを12か月間までなら安全とされています。

ちなみに、サケの種類によってもアスタキサンチンの含有量は違います。

赤い色が濃いほど多く含まれているため、一番良いのは天然の紅鮭で、100gあたり2.5~3.5mgほど含まれています。

 

 

さいごに

アスタキサンチンは、サケやエビなどの赤色をした海産物、もしくはサプリメントなどからも摂ることが可能です。

強力な抗酸化作用があり、特に紫外線によって増える活性酸素(一重項酸素)に強いため、健康だけでなく美容にも効果が期待できます。

副作用も心配がなく、安全性の高い成分です。

ただし、他のカロテノイド(サプリメント、ニンジンやトマトなど)と一緒に摂ると吸収率が下がってしまうことがあるので、それだけは気を付けておきましょう。

 

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【参考文献】
ナチュラルメディシン・データベース