人間関係で傷つきやすく、生きづらさを感じる・・・何をやっても何だか虚しい・・・

このように感じているのはあなただけではありません。

うつやひきこもり、依存症などの裏にパーソナリティ障害が隠れていることもあり、現代社会を蝕んでいる比較的新しい障害です。

パーソナリティ障害は本人が辛いだけではなく、家族や友人、会社の人など周囲の人を巻き込んでしまうという特徴があります。

 

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パーソナリティ(人格)とは

 

オットー・カーンバーグによると、人格というものは幼い頃から段階を追って発達し、自制心や適応力などを身に付けることで成熟していきます。

パーソナリティ(人格)の発達段階

  1. 人の助けになったり、他の人の立場で考えられるようになる
  2. 人には色々な面があって、それを理解しようとする
  3. 人に対して思いやりを持ち、自責の念を持つことができる
  4. 自分の能力に関して極端さはなく、多方面から物事を捉えられる
  5. 理想に向かって努力することができる

 

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パーソナリティ障害とは?

はてな

 

人格は段階を追って発達していくわけですが、パーソナリティー障害の場合は、多方面な考え方や行動ができません。

考えが極端で偏ってしまうことから情緒不安定となります。

そのため家庭や社会での人間関係がうまくいかず、本人や周りの人に苦痛を与え、生活に支障が出るという結果に。

パーソナリティ障害の種類

一言でパーソナリティー障害といっても、実にいろいろなタイプがあります。

「精神疾患の分類と診断の手引き」(DSM-IV)によると全部で10タイプのパーソナリティー障害があり、大きく3つに分かれます。

しかし、これらのタイプははっきりと線引きできるものではありません。

1人の人が2つの障害を同時に持っていることもあります。

対人関係に問題のあるグループ

  • 演技性パーソナリティ障害・・・常に注目の的でいたいため、極端な行動や表現をする
  • 境界性パーソナリティ障害・・・自己否定感が強く、感情が不安定で衝動的
  • 自己愛性パーソナリティ障害・・・賞賛されていたい、他者に対しての共感が乏しい
  • 反社会性パーソナリティ障害・・・犯罪に結びつきやすく、他人を利用しようとする

行動や感情に偏りがあるグループ

  • 回避性パーソナリティ障害・・・失敗や傷つくことを極端に恐れ、対人関係を避ける
  • 依存性パーソナリティ障害・・・1人でいることができず、自分で決めることができない
  • 強迫性パーソナリティ障害・・・完璧主義で融通がきかないので、うつ病になりやすい

変わった印象を与えるグループ

  • 妄想性パーソナリティ障害・・・人を信じることができず、猜疑心が強い
  • ジソイドパーソナリティ障害・・・対人関係を求めず、孤独が好き。感情も淡白で希薄
  • 失調型パーソナリティ障害・・・頭で生きていて、行動や話し方など奇妙な印象が強い

 

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情緒不安定性の境界性パーソナリティ(人格)障害

 

WHOのIDC基準では、境界性パーソナリティー障害は情緒不安定性の一つとされています。

現在は人格障害ではなく、パーソナリティ障害という言葉を使うようになっています。

自己愛性パーソナリティ障害との関係

すべてのパーソナリティ障害には、「強い自己否定感」や「自己愛の欠如」が関わっています。

自己愛とは一言で言うと、自分を愛して大切にできる能力のこと。

境界性パーソナリティー障害は、情緒不安定型のパーソナリティ障害として位置づけられています。

 

しかし自己愛性パーソナリティ障害と、はっきりした区別が難しいこともあります。

自己中心的な言動が目立ち、対人関係がうまくいかないことから情緒不安定になる、という点は両方に共通しています。

自己愛性の特徴は、自分が賞賛されたり特別扱いされたいと思う傾向が強く、他者への共感能力が乏しいという特徴があります。

 

社会的に成功している人も多く、適応能力に優れていますが、自己愛性も人格の根幹となる自己愛が確立していません。

外から見ると全く分かりませんが、上手くいかなくなるようなことが起きると、理想の自分とダメな自分とのギャップに苦しみ、自己肯定感の低さに悩みます。

境界性と自己愛性の両タイプを合わせ持っていることもあります。

 

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境界性パーソナリティ障害の症状をチェック

チェック項目

 

境界性パーソナリティー障害は誰でも発症する可能性のある病気で、元の性格が原因のものではありません。

性格の問題だから治らない、という誤解がありますがそれは違うようです。

さらに境界性は、年を取るごとに良くなっていく傾向があります。

常に見捨てられる不安を感じている

「見捨てられ不安」は境界性パーソナリティ障害を理解する上で、重要な特徴の1つです。

幼い頃に分離不安や愛情を失う経験をしているため、親しくなるほど自分はまた見捨てられるのではないか、という強い不安を抱いているのです。

そのため身の回りで起こる出来事にとても敏感で、人との別れや、やむを得ない計画の変更などにも強い不安感を抱くこともあります。

 

相手が数分約束に遅れたり、やむを得ない理由で予定をキャンセルされたりすると怒り出し、悪者と決め付けることもあります。

相手にはそのつもりがなくても些細な態度や言葉などから自分は嫌われているのではないか、邪魔なのではないかと過剰な反応してしまい、極論を出してしまいがち。

相手がそんなことはないと反論してみても、境界性の人は不安感から逆に攻撃してくるなど、対人関係をややこしいものにしてしまうのです。

 

相手への評価が激しく変わる

ある人を手放しに賞賛したかと思うと、今度は最悪なやつだと極端にこきおろします。

特に初対面の頃は親密になることを求め、プライベートなことまでさらけ出したり、相手を理想化することもありますが、人間関係が長続きしません。

そのうち不満に変わり、十分にかまってくれない、愛情を与えてくれない、側にいてくれないなどの気持ちを抱くようになるのです。

 

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気分のムラが激しい

気分の変化やムラがあり、同じ人とは思えないほど両極端にブレやすいという特徴があります。

また楽しい時は楽しめるのに、気分が落ちると一気にうつ状態になるという、気分変調型の非定型うつ病も多いようです。

 

しかしこれは数日以上続くようなものではなく、2~3時間ほどの間に変わります。

自分が見捨てられたと思った時や、思い通りにならなかった時がきっかけになることが多く、過去の記憶や体験が痛みを思い起こさせることが原因といわれています。

 

自己イメージが不安定

自己愛が健全に育っていないと、自分を傷つけたり、最悪の場合自ら命を絶つことまであります。

薬物に手を出したり、リストカットを繰り返すというのはよくある例です。

 

いつも空しさを抱えている

境界性の人は、物事がうまくいったときなど普通に人が幸せを感じるような場面でも、幸せを感じることができず、心に空しさを抱えて生きています。

幼い頃、愛情を必要としていたときに十分に与えられなかったことと関係していて、過食や浪費など、他のことで空しさを埋めるような行動をすることも。

これらが自分のアイデンティティーが分からないことにつながっていて、生きづらいと感じる要因になっています。

 

 

さいごに

パーソナリティ障害は境界性がよく知られたものだと思いますが、実際には複数のパーソナリティー障害が合わさって発症してる場合もあります。

一昔前まではパーソナリティー障害というのは人格の問題なので一生治らない病気と思われていましたが、そんなことはありません。

どうにも生きづらい、いつも対人関係がうまくいかない・・・ということが繰り返し続くようであれば、パーソナリティー障害に精通している治療機関に問い合わせてみて下さい。

 

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うつ病は甘えではない!仮病との症状の違いや見分け方

 

参考:厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」

参考文献:岡田尊司 「境界性パーソナリティ障害」

 

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