夜になると咳込んで眠れない、大切な用事がある時にかぎって出始める、止まらなくて苦しい・・・

咳は1回するごとに2kcalも消費すると言われるだけあって、疲れますよね。

辛い咳を抑えるのに便利なのが、ドラッグストアなどで気軽に買える市販の咳止め薬です。

 

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咳止め市販薬はどうやって選ぶ?

はてな

 

咳は私たちが口や鼻から吸い込んでしまった異物を、痰と一緒に外へ出そうと、反射的に出るものです。

咳が出ることには意味がありますが、長引く咳は体力を使いますよね。

高齢者は、咳の衝撃で肋骨を折ってしまうこともあるので、薬を使って咳を抑えることも大切になってきます。

市販薬?それとも病院に行く?

時間がない時に役立つのが、ドラッグストアで売っている市販薬。

たくさんの種類がありますが、対症療法なので根本治療には適していません。

市販薬は応急処置のようなものと思って、それで治らないようなら病院を受診するようにしてください。

病院に行ったほうがいい咳は?

咳が3週間以上続く場合は気管支喘息や咳喘息のほか、肺がんや肺結核の可能性も否定できません。

また咳と一緒に38.5℃を超えるような高熱がある場合は、インフルエンザや気管支炎、肺炎などを発症していることが考えられます。

 

咳止め市販薬の注意点

医者 ポイント

 

咳を止める薬は、「鎮咳去痰薬」と言い、咳を鎮めて痰を排出させやすくする作用が期待できるものです。

市販薬で選ぶ際は咳止めの成分と一緒に、痰を排出する成分にも注目してみてください。

痰が絡まない空咳を乾性咳(かんせいがい)、絡む咳を湿性咳(しっせいがい)といいます。

市販薬を選ぶ時は、咳の状態によっても選ぶものに少し違いが出てきます。

空咳(乾性咳)

痰が絡まないため、コンコンと乾いた咳が出ることが特徴で、気道が炎症を起こしていることもあります。

ちょっとした刺激でも咳反射を起こしてしまうので、炎症はひどくなり、余計に止まらなくなってしまいます。

空咳が出る場合は「中枢性鎮咳成分」という、咳中枢に働きかけて咳を鎮めてくれる成分が入っているものを選びましょう。

 

痰が絡む咳(湿性咳)

異物を排出する役割を担っている痰ですが、風邪などの影響で粘度を増してしまうことにより、排出が困難になってしまいます。

痰が絡む場合は、狭くなってしまった気道を広くして呼吸を楽にする「気管支拡張成分」や、痰をサラサラにして排出しやすくする「去痰成分」の含まれているものを選びましょう。

 

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咳止めの市販薬はこの成分に注目!

医者

中枢性鎮咳成分

主に空咳がある時に注目したい成分です。

中枢性鎮咳成分には「麻薬性」と「非麻薬性」の2種類があります。

麻薬性とは言っても、医療用麻薬のモルヒネと同じ部位に作用するという意味で、用法用量を守る限り依存性などは全く心配ありません。

麻薬性鎮咳成分

  • ジヒドロコデインリン酸塩
  • コデインリン酸塩水和物

非麻薬性鎮咳成分

  • デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
  • ノスカピン

 

この中で一番効果が強いものが、麻薬性のジヒドロコデインリン酸塩で、特に制限がなければこれらコデイン類を選んでも大丈夫です。

ただし風邪のときの咳とは違って、より悪化させてしまうため、喘息患者への使用は禁止されています。

またコデイン類は呼吸抑制の副作用が出やすいため、2019年度までに12歳未満の小児への使用が禁止されることになりました。

現在はまだ服用可能となっている商品もありますが、飲ませる場合には一人にしないなどの注意が必要です。

 

また高齢者や便秘、排尿困難がある人は症状を悪化させる恐れがあるため、非麻薬性のほうが無難です。

麻薬性のコデインリン酸塩水和物と、非麻薬性のデキストロメトルファン臭化水素酸水和物で、鎮咳作用の強さが同等となっています。

 

気管支拡張成分

気管支拡張成分は、気道を広げて呼吸を楽にしてくれるので痰が絡む場合は注目の成分です。

気管支拡張成分には以下のようなものがあります。

 

  • dl-メチルエフェドリン塩酸塩
  • テオフィリン
  • メトキシフェナミン塩酸塩

 

去痰成分

もう一つ、痰が絡むときに注目したいのが去痰成分です。

風邪などにより粘度を増して、咳で排出が困難になった痰をサラサラに戻して排出しやすくしてくれます。

去痰成分には以下のようなものがあります。

 

  • グアヤコールスルホン酸カリウム
  • グアイフェネシン
  • ブロムヘキシン塩酸塩
  • L-カルボシステイン

 

抗ヒスタミン剤

薬の副作用というと眠気。

鎮咳去痰薬には、ほとんどのものに眠気を引き起こす抗ヒスタミン剤が入っています。

そのため、服用中の車の運転や機械の操作は控えましょう。

 

病院で処方される薬は、副作用に眠気が含まれないものを選択することもできます。

市販の鎮咳去痰薬に含まれる抗ヒスタミン剤は、以下のようなものがあります。

 

  • d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
  • クロルフェニラミンマレイン塩酸

 

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おすすめの咳止め市販薬

市販の咳止め薬には、錠剤や粉薬以外にも、シロップやトローチなど剤形がいろいろあります。

喉が乾燥している場合は、シロップやトローチが気道を潤してくれるので選択肢に入れてみてください。

お子さんの年齢によって飲めるものが変わってくるので、用法用量に注意して下さい。

つらい咳と絡む痰に

パブロンせき止め液

 

麻薬性鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩と、気管支拡張成分のd-メチルエフェドリン塩酸塩を配合することで、つらい咳と痰の症状を緩和します。

ほかには去痰成分のグアイフェネシンと生薬エキスの効果で、のどを潤して痰を排出しやすくすることが期待できます。

現在は生後3か月からの服用が可能ですが、今後12歳未満は服用禁忌となります。

パブロンシリーズは他にも以下のものがあります。

 

  • パブロンSせき止め(カプセル剤):鎮咳薬のノスカピン配合で8歳から服用可能
  • パブロンメディカルC:ジヒドロコデインリン酸塩とイブプロフェン配合で15歳以上から服用可能

 

新ブロン液エース

 

麻薬性鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩と去痰成分のグアイフェネシンを配合することで、苦しい咳や絡んだ痰によく効きます。

メントール配合のすっきりとした風味で、現在は8歳から服用可能となっていますが、今後12歳未満は服用禁忌となります。

 

エスエスブロン液L

 

非麻薬性の鎮咳成分であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は苦しいせきをしずめ、グアイフェネシンは痰に効きます。

新ブロン液エースと外観が似ていますが、ジヒドロコデインリン酸塩が入っていないので、今後も8歳から服用が可能です。

 

のどの痛みを伴う咳と痰に

ベンザブロック咳止め錠

 

麻薬性鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩と、去痰成分のブロムヘキシン塩酸塩を配合。

ほかに痛みや腫れを抑えるトラネキサム酸を配合することで、のどの痛みにも効果を発揮します。

すっきりとしたメントールの香りで6歳から服用可能となっていますが、今後12歳未満は服用禁忌となります。

ベンザブロックシリーズには以下の種類もあります。

 

  • ベンザブロック液・・・ジヒドロコデインリン酸塩配合。メントール味で6歳から服用可能。食事時間に関係なく、4時間あければ1日3~4回の服用が可能となっています。
  • ベンザブロックトローチ・・・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物配合。口内殺菌作用があります。

 

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様々な咳や痰に

アネトン咳止め顆粒

 

麻薬性鎮咳成分のコデインリン酸と、気管支拡張成分のdl-メチルエフェドリン塩酸塩・テオフィリンをバランス良く配合しています。

他には、去痰成分のグアヤコールスルホン酸カリウムの作用で、痰の排出を促します。

現在は8歳以上から服用が可能ですが、アネトンシリーズは今後12歳未満は服用禁忌となります。

また第一類医薬品となっているため、購入は薬剤師のいるドラッグストアなどに限られます。

アネトンシリーズには以下のものがあります。

 

  • アネトンせき止めZ錠・・・11歳から服用が可能
  • アネトンせき止め液・・・レモンティー味で、生後3か月から服用が可能

 

喘鳴のある咳や痰に

アスクロン

 

喘鳴とは、喘息などで見られるゼイゼイ・ヒューヒューとした呼吸です。

気管支拡張成分のメトキシフェナミン塩酸塩が気道を広げてくれるため、苦しい喘鳴を緩和してくれます。

剤形は微粒タイプで、8歳から服用が可能となっています。

 

 

漢方薬

漢方

 

漢方医学では、咳が出ることを「内傷の咳」と「外感の咳」の2つに分けて考えます。

  • 内傷の咳・・・肺の疾患、または肝・腎・脾など内臓全体の不調が肺に影響して出る咳
  • 外感の咳・・・異物や冷たい空気など、外からの刺激によって出る咳

 

漢方医学では同じ内傷の咳でも、乾燥している、熱を持っている、冷たいなど肺の状態を細かく診ていきます。

肺が今どのような状態なのかを患者から聞き出して、その状態を解消するような漢方薬を処方します。

肺が熱を持っている場合だったら「麻杏甘石湯」の服用が適しています。

 

麻杏甘石湯は、肺の熱を冷ますことで咳を抑えることが期待できます。

咳が止まらない時に、よく使用される漢方薬は他に「麦門冬湯」や「五虎湯」などがあります。

同じように見えても、症状によって使う漢方薬は大きく違ってくるので、気になる方は病院や漢方薬局で相談してみてはいかがでしょう。

 

 

さいごに

咳が止まらない時は、薬に頼る以外にもたくさんの民間療法が伝えられていますね。

レンコンの節の部分をすりおろして、大さじ1杯ほど飲むと咳が止まると言われています。

またはちみつや生姜を温かい飲み物に入れて摂るのもおすすめ。

咳が止まらない時は無理をせず、温かい飲み物で喉を潤しながらゆっくり休んでみてください。

 

監修薬剤師

福島 美岬

千葉県内の薬学部を卒業後、大学院にて創薬研究を行っている。研究の傍らドラッグストアで勤務し、調剤・OTC知識を蓄える。また、見聞を広めるため医療ライターとしても活動中。

 

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