お酒にまつわることわざはいくつもありますよね。

「酒は百薬の長」「酒三杯は身の薬」「酒に十の徳あり」「酒は飲むべし、飲まるるべからず」「酒は量無けれども乱に及ばず」「酒は三献に限る」など、酒を表してこれ以外にもたくさんの言葉があります。

人と酒とは切り離せない間柄ということでしょう。

上記の例では、前半3例は、酒と人のポジティブな間柄を表し、後半3例は、酒と人との節度ある間柄を推奨する表現です。

最近ではウコンなど、悪酔いや二日酔いに効くとされている薬も一般的になっていますが、ついつい深酒をして、翌日の後悔をなくす方法はあるのでしょうか?

 

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アルコールは体の中でどうなる?

 

飲んだアルコールは体内でどのように変化していくのでしょうか。

アルコールの代謝はシンプルです。

 

  • 場所 : 肝臓
  • 分解酵素 : アルコール脱水素酵素(ADH)」「ミクロソームエタノール酸化系(MEOS)
  • 悪者の代謝物質 : アセトアルデヒド
  • 正義の味方 : アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)

 

アルコールは、肝臓でADHとMEOSなどの分解酵素によってアセトアルデヒドに分解されます。

このアセトアルデヒドが二日酔いの元凶で悪者(有害物質)で、飲酒による顔や体の赤み、動悸、吐き気、頭痛の原因です。

ここに正義の味方である代謝酵素のALDHがアセトアルデヒドを酢酸に分解します。

酢酸は血液の中で水と炭酸ガスに分解され、尿や汗として体外に排泄されます。

 

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アルコールの血中濃度

ご存じの通り、アルコールを飲むと必ず二日酔いになるわけではありません。

冒頭の「アルコールにまつわることわざ」のところにも書きましたように、アルコールには良い面と悪い面があります。

 

  • 良い面 : 気分が高揚して楽しくなる、血液の循環が良くなる
  • 悪い面 : 多量のアルコールの代謝が限界となり酩酊〜泥酔し、翌日までアルコールの影響を残す状態(二日酔い)

 

これらは血中のアルコール濃度に関係しています。

アルコールの良い面が出る血中アルコール濃度はおよそ0.02%〜0.1%、悪い面が出る血中アルコール濃度はおよそ0.11%〜0.4%といわれています。(*1)

これ以上(0.41%以上)になると、昏睡状態となり、最悪の場合急性アルコール中毒で、医療機関に緊急受診が必要となる場合があります。

 

また酔いはアルコールの血中濃度で表せますが、同じ酔いでも「二日酔い」は、アセトアルデヒドによって起こる現象です。

血液中にアルコールが残っている場合には、常にアセトアルデヒドが出来続け、二日酔い状態が続くことになります。

 

お酒に強い人と弱い人の差

アルデヒド脱水素酵素(ALDH)には1型と2型があり、最初に2型(ALDH2)が働き、次に1型(ALDH1)が働きます。

このALDH2とALDH1の働きの強さや量によって、お酒の強さが決まります。

日本人は一般的にお酒に弱いと言われていて、ALDH2の働きが弱い日本人は40%もいると言われており、4%がALDH2がほとんど働かない体質だそうです。

 

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二日酔いに効く薬は?

ここまで二日酔いの正体がわかれば、対策は分かりますよね。

 

  • 肝臓を保護して、アセトアルデヒドの血液濃度の急上昇を抑える
  • 出来たアセトアルデヒドを早く、体の外に追い出すこと
  • 効果があるとされる成分は「肝臓水解物」「ウコン」「ウルソデオキシコール酸」「L-システイン」

 

ウコン

ウコンははショウガの仲間の植物で、コンビニエンスストアなどでサプリメントとして多くの種類が販売されてますね。

クルクミンという黄色い成分は、ターメリックともいう色素として昔から使われています。

作用としては肝臓の保護作用、肝機能の改善、抗酸化効果などが実験的に確かめられており、飲酒前に飲むと肝臓を保護して、悪酔いや二日酔いを防ぐ効果があると言われています。

 

ただし、過剰に長期間とると消化管障害や不調が起きることが報告されています。(*2)

サプリメントの場合、定められた量以上はとらないように気をつけてください。

また胆道閉鎖症の方は禁忌となっていて、胆石の方も医師に必ず相談するようにして下さい。

 

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肝臓水解物

肝臓水解物は読んで字のごとくほ乳類の肝臓に消化酵素を加えて分解した物質です。

アミノ酸を多く含み、昔から「肝庇護薬」として医療用にも使用されていました。

アセトアルデヒドの代謝も促進します。

 

ウルソデオキシコール酸

昔から医療用薬剤として使用されている胆汁酸製剤です。

胆汁の流れを良くして、肝臓の機能を助けます。

 

L-システイン

医療用として他の湿疹、蕁麻疹、白血球減少などに適応がある薬剤です。

アセトアルデヒドの代謝促進作用があります。

上記の成分が含まれた市販薬はハイチオールCなどがあります。

 

しみやそばかすなどの美白に効果があるとして売り出されていますが、二日酔いに効くことで良く知られています。

L-システインは最近の実験で胃がんを予防する効果があるのではないかといわれています。

薬局やドラッグスストアーで販売されているので、お酒好きな方や飲む機会が続く時には利用してみるのもいいですね。

 

 

さいごに

薬に頼らずして二日酔いを防ぐには、

  • 飲み過ぎないこと
  • つまみを食べながら飲むこと

空腹時のアルコール摂取は、胃や小腸からのアルコール吸収が早く、血中アルコール濃度が急上昇します。

食事と一緒に飲むことにより吸収を遅らせ、その分、ALDHも働きやすくなります。

また、特に、枝豆、魚、肉類などのタンパク質は、アルコール代謝酵素の活性を高め、代謝を助けます。

 

二日酔いを早く治す5つの方法!

 

参考(*1):(社)アルコール健康医学協会資料

参考(*2): 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報

 

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