目のまわりにできたイボのようなもの。

外見的にも気になりますし、なにか悪いものだったらと心配にもなりますよね。

ただのほくろだと思っていたものが、メラノーマ(ほくろのがん)だったということもないとは限りません。

眼瞼腫瘍にもいろいろな種類があり、良性か悪性かを自分で判断することは難しいです。

まぶたのイボにはどんなものがあるのか知っておき、気になることがあれば病院で診てもらうようにしましょう。

 

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良性腫瘍

腫瘍

脂漏性角化

脂漏性角化症は「老人性疣贅(ゆうぜい)」とも呼ばれ、その名のとおり皮膚の老化によりできる疣贅(=イボ)です。

表面がざらざらとした数mm~2、3cmのできもので、手のひらや足の裏以外の全身どこにでもできる可能性があります。

よくできるのは顔や頭部、胸元などの日光が当たりやすい部分。

 

紫外線の蓄積により皮膚の老化現象が始まる中年以降に多くなっています。

色は褐色ですが、肌色に近い薄いものから黒に近いものまであり、形も少し盛り上がる程度のものからボコッと突出するものまでありますが、人によってさまざまです。

脂漏性角化症は良性なので、見た目が気にならなかったり生活に支障が出ないようなら放置しても問題はありません。

治療は液体窒素による凍結療法もしくはレーザー治療がほとんどで、1~2週間で皮膚が再生します。

 

汗管腫

汗管腫(かんかんしゅ)は汗管が増殖することによるもので、思春期以降の女性に多く見られます。

ぷつぷつと1~5mmほどの肌色に近いできものが、目の周り(とくに下まぶた)や額、頬などに多発します。

少し盛り上がりのある柔らかいしこりで、だんだん増えて大きくなっていきますが、最大でも5mmほどに留まります。

 

汗管腫も良性なので健康上の問題はありませんが、肌が荒れているようにも見えて美容的に気になると治療をする人が多いです。

ただし、汗管腫は皮膚の深いところにまであるため、完全にきれいにすることは難しくなっています。

最近では治療法も発達し、皮膚への負担が少ない炭酸ガスレーザーや高周波といったものが出てきていますが、傷痕が残ったり再発したりする可能性もあるためリスクを考えて受ける必要があります。

 

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皮様嚢腫(類皮嚢腫)

皮様嚢腫は生まれつきのものが多く、骨に癒着するほど深い場合もあるため、良性ですが少し注意が必要になってきます。

皮膚の下にどろどろとした液体が溜まっている状態で、その中には髪や歯、骨、脂肪などの組織も含まれます。

全身どこにでもできる可能性がありますが、顔面では上まぶたや鼻周囲が多く、女性なら卵巣にできることも多くなっています。

 

皮膚の深い部分にできるため、神経をまたいでいたり骨に癒着していたりすることがあり、頭蓋骨から脳内へと及んでいることもあるため治療は慎重に行う必要があります。

外傷で大きくなったり、もしくは炎症を起こすこともあるため手術での摘出となります。

骨への癒着などもあり手術は慎重に行われますが、再発の可能性は低いとされています。

 

母斑(ほくろ)

ほくろはメラニン色素が集まってできたもので、範囲が広いと「黒あざ」と呼ばれることもあります。

生まれつき、もしくは加齢とともに増えていきますが、普段はあまり気にしていないのではないでしょうか。

しかし、ほくろだと思っていてもメラノーマなどの悪性腫瘍である可能性もあります。

 

急に大きくなったもの、色が変わったものなどには特に注意しておきましょう。

ちなみに上まぶたと下まぶたにまたがってある人もいますが、これはまぶたが形成される前の胎児の時点からあったため。

上まぶたと下まぶたが分離する際に、そこにあったほくろも分離したのですね。

 

ほくろも見た目が気になるなら切除することができます。

小さいものなら、縫合せずにそのまま治癒させることもあります(くり抜き療法)。

レーザー治療もできますが、悪性かどうかの病理検査ができないので、調べる場合は切除手術が選択されます。

 

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ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)

 

地方によっては「めばちこ」などと呼ばれることもあり、麦粒腫と霰粒腫の二つがあります。

それぞれで原因も対処法も違ってくるので注意が必要です。

麦粒腫

麦粒腫はまぶたの脂腺や汗腺に、皮膚上にある細菌が感染することで発症します。

最初はかゆみのほうが強いのですが、その内にまばたきすると痛みが出るようになります。

細菌感染により化膿や炎症が起こるため、まぶたが赤く腫れたり充血したり、ゴロゴロとした異物感もあります。

原因が細菌なので、治療は抗菌薬の点眼薬や軟膏、内服薬などを使用します。

1週間~10日ほどで治癒が見込めます。

 

霰粒腫

霰粒腫の原因は細菌ではありません。

マイボーム腺という目を保護するための脂を分泌する腺が詰まってしまうことで炎症を起こします。

痛みはほとんどなく、まぶたの中にしこりが見られます。

 

そのまま自然吸収されることも多いのですが、放置して悪化させると、細菌感染を起こして麦粒腫と同じような症状が出ることもあります。

赤く腫れて強い痛みを感じ、イボのように硬くなると自然吸収はされにくくなってしまいます。

治療はステロイド剤を患部に注射することで吸収を促しますが、治らなければ手術で溜まった脂を摘出することもあります。

 

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悪性腫瘍

皮膚がんには紫外線が大きく関係しています。

まぶたは皮膚がデリケートですが、紫外線にさらされる機会が多い部分なので気を付けなくてはいけません。

まぶたの悪性腫瘍にもいろいろな種類がありますが、可能性が高いものには「基底細胞がん」「扁平上皮がん」「脂腺がん」があります。

基底細胞がん

基底細胞がんは皮膚がんの中でも一番頻度の高いがんです。

皮膚は表面から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」となっているのですが、基底細胞がんは表皮の一番深いところの“基底部”もしくはその下の真皮にある“毛包”の細胞のがんです。

70%が顔にできますが、とくに下まぶたで多く見られます。

 

ほくろのような黒い盛り上がり(結節)ができ、数年かけて徐々に大きくなって中央部が潰れます(潰瘍)。

その周囲を黒い丘疹が縁取るというのが典型的な例となっています。

紫外線の蓄積した高齢者に多いがんで、ほかには火傷などが原因になることもあります。

 

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扁平上皮がん

扁平上皮がんは「有棘(ゆうきょく)細胞がん」と呼ばれることもあり、基底細胞がんに次いで多く見られるがんとなっています。

有棘とは表皮の中間部にある層で、表皮の90%以上を占める表皮角化細胞が悪性化してしまうものです。

扁平上皮がんは皮膚のほか、消化管や肺、子宮などにできることもあります。

 

紅色のふぞろいな盛り上がって表面がガサガサしています。

びらんや潰瘍になることもあり、カリフラワーのような形に見えることも。

化膿したり壊死が進んだりすると悪臭を放つようになります。

原因はやはり紫外線が大きく関係していて、高齢者に多く発症します。

 

脂腺がん

脂腺がんは皮脂腺から発生するがんですが、頻度としてはあまり高くありません。

75%がまぶた(とくに上まぶた)で発症し、悪性度が高く転移や再発をしやすくなっています。

橙黄色から薄い紅色のできもので、だんだん大きくなっていくため視野障害やまぶたの変形が起こります。

悪性腫瘍の治療法は?

治療は基本的に外科手術での摘出となります。

ただし、体力的に難しい高齢者や、進行して切除が難しい状態なら放射線治療となることもあります。

 

 

さいごに

まぶたのイボは「ほくろ」や「ものもらい」のような一般的な良性腫瘍ということもありますが、悪性腫瘍という可能性も否定できません。

気になることがあれば念のため病院で診てもらうことが大切です。

紫外線や摩擦などの強い刺激はできるだけ避けて、清潔に保つように心がけましょう。

 

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