デジカメやスマートフォンで写真を撮る時って、勝手にピントを合わせてくれるので便利ですよね。

私たちの目も無意識のうちにピント(焦点)を合わせていますが、うまくいかなくなってしまうことがあります。

ピントが合わないとストレスになりますし、実はちょっと怖い脳の病気が隠れていることもあるんです。

目の焦点が合わない時に考えられる原因や病気には、どのようなものがあるのか見ていきたいと思います。

 

Sponsored Links

 

目が原因

眼精疲労

眼精疲労

眼精疲労は目が疲れた状態のことですが、ただの“疲れ目”とは違い、このあとご紹介する病気とも深く絡み合っています。

眼精疲労になると、まず眼の症状(眼痛・充血・目が乾くなど)が出ますが、疲れが蓄積していくと、

全身(疲労・肩こり・頭痛・めまい・吐き気など)へと広がっていきます。

スマホやパソコン、ゲームなど、目を使い過ぎる環境も眼精疲労の一因で、VDT症候群ともいわれています。

 

近くのものばかり見ていると毛様体筋、内直筋、瞳孔括約筋などに負担がかかります。

特に毛様体筋は水晶体を緊張させたり、緩めたりすることで光の屈折率を変え、ピントを合わせる働きがあります。

毛様体筋は遠くを見ている時は緩んでいるのですが、近くの物を見ていると緊張し続けてしまうため、疲れを感じるようになるのです。

目のピント調節の仕組みについては、こちらの動画が分かりやすいです。

 

 

 

 

眼精疲労の対処法としては、ビタミン剤配合の点眼薬などもありますが、やはり原因を除去することが一番。

全身に疲れが広がってしまう前に、蒸しタオルやツボ押しなどで適度に疲れを取っていきましょう。

眼精疲労の“目の使い過ぎ”以外の原因としては、以下のようなものがあります。

 

  • 眼病(緑内障・白内障など)
  • 視力の問題(老眼・眼鏡が合っていないなど)
  • 全身疾患(糖尿病・高血圧・貧血など)
  • ストレス

 

 

視力の低下

視力の維持にはピント調節機能が欠かせませんが、視力の低下には、大きく分けて「近視」「乱視」「遠視」の3つがあります。

裸眼できちんと見えている状態というのは、「正視」と呼ばれるそうです。

近視

近視は近くは見えるけれど、遠くのものは見えない状態のことで、遺伝が大きく関係しているようです。

20代前半までは成長の関係で近視の進みも早いため、子供時代に目が疲れやすい環境を作ってしまうのは良くありません。

近視は、眼鏡やコンタクトレンズで対策することで目への負担も軽減します。

ただし合っていない眼鏡だと、余計に疲れが溜まるので、きちんと眼科で視力を測ってもらって下さいね。

乱視

乱視は、ものがブレて見えたり、重なって見えたりしている状態のこと。

乱視には2種類あり、角膜や水晶体が歪んでいる「正乱視」と、角膜表面が凸凹している「不正乱視」があります。

それぞれで対策も違ってくるので、眼科での診察が大事になってきます。

正乱視は眼鏡やコンタクトレンズによる視力矯正が必要で、不正乱視ならコンタクトレンズの着用や、レーシックなどの外科的治療が必要になることもあります。

遠視

遠視は近くも遠くもピントを合わせることが出来ない状態で、絶えずピント調節をしようと頑張ってしまうため疲れが溜まり、頭痛や眼痛などの症状も出てきます。

子供の遠視は内斜視や弱視(視力が上がらない状態)になることもあるため、早めの対処が求められます。

遠視対策としては、視力矯正が中心になってきます。

 

Sponsored Links

 

ドライアイ

595128

 

涙には、乾燥防止や殺菌、洗浄、角膜へ酸素や栄養を供給するなど様々な役割があるため、常に分泌されています。

しかし、その涙の分泌が減ってしまうと、目を守る膜が無くなり、角膜表面などに傷が付いてしまうことに。

ドライアイになると、目の乾燥のほかにも、ゴロゴロしたり充血したりといった症状が出てしまいます。

 

ドライアイは女性のほうが多いようで、パソコンやスマートフォンの見すぎ、加齢、コンタクトレンズの着用、冬場やエアコン使用による乾燥、目薬が合っていない、などがあります。

ドライアイ対策としては、人工涙液などの点眼薬の使用や、涙の蒸発や涙が鼻へ抜けるのを防ぐような治療を行っていきます。

現在では、まだ涙を増やすような治療法はないので、ドライアイになる前に、原因への対策を行って予防していきたいですね。

 

老眼

年とともに、近くのものが見えにくくなっていく老眼は45歳前後から出始めるもので、本や新聞を読んでいて気付く人が多いのではないでしょうか。

老眼は、ピント調節機能を担っている水晶体が、加齢に伴い硬くなってしまうことが原因。

近くのものを見る時、本来なら水晶体は厚く変形するのですが、硬くなってしまうとそれが出来なくなってしまうのです。

老眼で無理に見ていると、疲れやすくなったり、頭痛や眼痛、肩こりなどが現れたりしますが、対策としては老眼鏡の着用がやはり有効です。

 

今では“遠近両用”なんていうものも多く出ていますよね。

近視の人にとっては、遠くも手元も見える遠近両用眼鏡のほうが便利かもしれません。

老眼鏡も、人によって違ってくるので、きちんと眼科や眼鏡店で作ってもらうようにしてくださいね。

 

白内障

 

白内障は水晶体が混濁してしまう病気で、原因はほとんどが加齢ですが、糖尿病やステロイド剤の影響、子供の場合は先天性ということも考えられます。

40代以降に注意が必要な病気で、薬で治すことはできません。

まぶしく感じたり、かすんだりして物が二重や三重に見えるようになり、進行すると視力が低下していきます。

 

しかし、白内障での失明率は3%ほどなので、きちんと治療をすれば心配することもありません。

白内障の治療は外科手術となり、濁った水晶体を取り出して、代わりの人工レンズを入れる処置をします。

ちょっと怖い気もしますが、年間140万件も行われていて安全性の高い手術です。

一般眼科でも行われることがあり、局所麻酔で10~20分程で終わります。

 

Sponsored Links

 

緑内障

緑内障は、眼圧が高くなることで視神経に異常が出てしまう病気です。

眼圧をコントロールしているのは眼の中を流れる房水ですが、バランスが悪くなり視神経の機能が低下します。

緑内障は「原発緑内障」と、他の疾患によって引き起こされる「続発緑内障」に分かれます。

さらに原発緑内障は、「原発開放隅角緑内障」と「原発閉塞隅角緑内障」に分かれます。

 

原発開放隅角緑内障は気が付かないうちに発病し、街頭の周りに虹の輪が見えたり、頭痛や眼精疲労を繰り返したりします。

遺伝も関係しているといわれているので、身内に緑内障の方がいたら定期的に検査をしておくと良さそうです。

原発閉塞隅角緑内障は女性に多く、視力が急に落ちて頭痛や吐き気、嘔吐などの症状が出て、激しい時は失明に至ることもあるため、すぐに虹彩切開術を行う必要があります。

ただし、徐々に始まって慢性的に経過するものあります。

 

緑内障には、症状の出方に違いがあります。

急激に眼圧が上がって、頭痛や吐き気などの酷い症状が出る「急性緑内障」と、自覚症状がほとんどない「慢性緑内障」。

急性は分かりやすいのですが、慢性は気付きにくく、治療が遅れてしまうこともあるので注意が必要。

一度ダメージを受けた視神経は二度と戻ることはなく、失った視力も回復することはありません。

慢性緑内障の唯一の症状が、視野の欠損(視野が狭くなったり欠けたりする)です。

 

両目で物を見ていると意外と気付かないので、定期検査などが重要です。

40代を過ぎると緑内障になるリスクも高まるので、気を付けておきましょう。

緑内障の治療は薬やレーザー、外科手術などによって眼圧を下げますが、できるだけ軽い治療で済むように早期発見に努めたいですね。

 

眼筋麻痺

まぶた イボ

 

目の周りには6本の筋肉がついていますが、眼筋麻痺はこれらの筋肉が麻痺し、眼球の運動が妨げられる病気です。

周りが見えにくくなるのが外眼筋麻痺で、眼球の中にある毛様筋や虹彩筋も麻痺してしまうものが内眼筋麻痺になります。

眼筋麻痺になると一つの物が二つに見える複視になることが多く、瞼が腫れたり、眼瞼下垂になることもあります。

 

眼筋麻痺の原因として考えられるのは、外眼筋の障害と神経障害ですが、神経障害が多いと言われています。

外眼筋がうまく働かない場合は、甲状腺眼症や外眼筋炎などが考えられますが、神経障害の場合は糖尿病や脳の炎症、脳腫瘍、脳梗塞などが原因となります。

 

筋無力症

“重症筋無力症”という病名を耳にしたことはあるでしょうか。

重症筋無力症は難病に指定されていて、神経から筋肉への繋がりに異常が出てしまうため、筋肉がすぐに疲れてしまう病気です。

重症筋無力症は症状が全身に出ますが、症状が目にだけ出る“眼筋型無力症”というものもあり、2つ合わせて「筋無力症」と呼ばれます。

筋無力症は90%の割合で、まず目の症状が現れます。

 

眼瞼下垂(瞼が下がる)や、物が二重に見える、斜視(左右の目の焦点が合わない)などがあります。

その中でも、瞼の筋力が低下することによる眼瞼下垂は大きな特徴。

筋無力症の治療は、眼筋型無力症なら薬の服用、重症筋無力症なら手術となります。

眼瞼下垂に関しては、生活に支障が出るようなら、瞼を引き上げる手術を行って対処します。

 

斜視

視線がまっすぐ向かない斜視は、子供に多く見られる病気です。

赤ちゃんのうちは筋力がまだ発達途中のため、視線が定まらないのは問題ありませんが、およそ2~3か月から視線もまっすぐになってきます。

もし、いつまでも視線が定まらない場合には、一度眼科を受診することをおすすめします。

 

子供の斜視は、弱視(視力が上がらない状態)の原因にもなります。

斜視になっているほうの目が見えづらいから、と使わなくなってしまうと、視力の発達の妨げになってしまいます。

また、子供の時に治りきれていないと、大人になっても斜視が続くこともあります。

 

大人になると、見えづらくても無理して見てしまうため、眼精疲労の原因になってしまいます。

治療はできるだけ子供のうちに行うことが望ましいですが、大人になってからでも治すことは可能です。

ただし、眼鏡などをかけても見え方に問題がある場合には、斜視のほかに別の原因が潜んでいる可能性もあるので、眼科でしっかり診てもらうようにしてください。

 

Sponsored Links

 

 

脳の病気

脳

脳梗塞

目の焦点が合っていない状態と、めまいが一緒に出ている場合は注意して下さい。

脳幹や小脳に原因がある中枢性めまいは、フワフワするのに対し、内耳が原因のめまいはグルグルするものが多いといわれています。

ただし脳が原因の中枢性めまいでも、グルグル回転性のめまいが出ることがあるので注意が必要です。

 

要注意なのが、めまい以外に出ている症状で、症状次第では脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作の可能性もありえます。

めまいとともに出ている症状で、注意が必要なのは以下のようなものがあります。(*1)

 

  • 手首や足首にしびれが出ている
  • 唇がしびれる
  • 意識が遠くなる
  • 目がかすむ
  • 物が二重に見える
  • 目の前が真っ暗になる
  • 顔に違和感がある
  • ろれつが回らない
  • 物が飲み込みにくい
  • 手足が動かない
  • 痙攣が起こる
  • 頭痛がある

 

脳梗塞になる前触れである、一過性脳虚血発作の段階でめまいがある人は多いといわれています。

脳梗塞の可能性を排除するため、脳神経外科や神経内科で一度検査しておくと安心できますね。

 

ろれつが回らない8つの病気と原因とは?

 

 

さいごに

目の焦点が合わない原因や病気には、日常的なものから脳の病気まで、様々なものがありました。

脳の病気は急を要しますが、日常的な要因で目が疲れるような生活をしている場合は見直してみて下さい。

眼精疲労になってしまうと、疲れを取るのが難しくなってしまうことがあるので、早めに目の疲れを取るようにしたいですね。

 

視界が揺れる9つの原因と病気

頭がぼーっとする9つの病気と原因

 

Sponsored Links

 

参考文献(*1) :松井宏夫 「症状からわかるあなたの病気と治療法」