帯状疱疹は、身体の左右どちらかだけに帯状の赤いブツブツが出る疾患です。

ブツブツが出る前から痛みがあることも多いですが、人によっては痛みよりもかゆみのほうが強いということもあります。

帯状疱疹はブツブツが出てから早めに治療をすることが大切で、初期症状を知っておくことがポイントになります。

帯状疱疹の初期症状から原因、治療法、対策までを見ていきたいと思います。

 

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帯状疱疹の初期症状

かゆい

痛み

帯状疱疹は、皮膚表面に症状が出るよりも前に、痛み(神経痛)を感じることが多くなっています。

一般的には「チクチク」だとか「ピリピリ」と表されることが多いのですが、痛みの感じ方は人によって様々で、なかには「じっとしていても痛い」という人や「眠れないほどの激痛だ」という人もいます。

また逆に、痛みはほとんど感じないという人や、かゆみとして感じるという人もいます。

痛みは皮膚症状が出る数日~1週間ほど前から始まり、胸やお腹、背中などの胴体上部に出ることが多いです。

 

かゆみ

帯状疱疹というと痛いというイメージがありますが、人によってはかゆみのほうが強いという人もいます。

「ピリピリ」とした軽い痛みを、かゆみとして感じている可能性もありますね。

または、最初は痛みとして感じていた感覚がかゆみに変わったという人もいます。

帯状疱疹での痛みの感覚は人それぞれなので、激痛の人もいれば、違和感やしびれ程度の人もいますし、かゆみを強く感じる人もいます。

 

赤い発疹

数日~1週間程度の痛みやかゆみが続いた後に、身体の左右どちらかに帯状の赤いブツブツが現れます。

最初は虫刺されとも間違われるような赤みのあるブツブツなのですが、2~3日経つと小豆大で中央に少しくぼみのある水ぶくれになります。

さらに4~5日経つと、水ぶくれはかさぶたになり、全部で3週間ほどかけて治っていきます。

一般的に、痛みは皮膚症状が出てから一週間ほどでピークに達することが多いようです。

 

発熱、だるさ、頭痛など

皮膚症状が出るより前に、悪寒や発熱、倦怠感、頭痛、リンパの腫れ、吐き気などが出ることもあります。

帯状疱疹だとわかっても治療をせず、悪化させてしまうと、39度を超えるような高熱が出ることもあるので気を付けましょう。

帯状疱疹は、胸やお腹、背中などにできることが多いのですが、全身のどこにでもできる可能性はあります。

 

できる場所によっては帯状疱疹だとは思わずに、治療が遅れてしまうこともあるので注意したいですね。

口の中にできると口内炎、頭部にできると頭痛と勘違いしてしまうことがあります。

帯状疱疹なら必ず発疹が出るはずなので、頭皮などにも注意しておきましょう。

 

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帯状疱疹になる原因

はてな

水痘・帯状疱疹ウイルス

帯状疱疹の原因となるのは、子供のときにかかる水疱瘡の原因と同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」というものです。

帯状疱疹の原因はウイルスですが、人からの感染というわけではありません。

水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染すると水疱瘡となりますが、水疱瘡が治った後もウイルスは完全に死滅することはないのです。

体内の神経節というところに潜伏していて、私たちの免疫力が下がると再活性化して、神経を通って皮膚表面へと現れます。

 

免疫力の低下が原因

神経節に潜んでいるウイルスが再活性化してしまうのは、体調不良などにより免疫力が低下してしまうため。

帯状疱疹は50~70代に多く発症するため、加齢に伴う免疫力の低下があげられます。

ただし若い人でも発症する人は多く、その場合はストレスや疲労の蓄積などが関係しているのではないかとの説が有力です。

ほかには、免疫力が低下する病気(膠原病、糖尿病、がん、関節リウマチなど)や、免疫力を低下させる薬(抗がん剤、ステロイド剤の長期服用など)、手術後の身体が弱っているときなどがあげられます。

基本的には一生に一度

帯状疱疹は、基本的には一生のうち一度しか発症しません。

再発するのは100人に1人なので、再発をくり返すのなら、免疫力が低下する病気や原因が背景にある可能性が考えられます。

水痘・帯状疱疹ウイルスはヘルペスウイルスの一種ですが、「単純ヘルペス」だと再発をくり返すこともあるので、ヘルペスウイルスの種類が違うことも考えられます。

HIVウイルスに感染している場合は、帯状疱疹を繰り返すことが多いため、思い当たるのであればすぐに検査が必要です。

 

3日以内に病院へ!

帯状疱疹は、皮膚症状が出てから3日以内(72時間以内)の治療が重要になってきます。

土日で病院が休みだったとしても救急外来を受診したり、土日に開業している病院を探すなどして、3日以内に薬を服用するようにして下さい。

治療が遅れて重症化すると、高熱やひどい痛みに苦しむこともありますし、「帯状疱疹後神経痛」という後遺症が残ってしまうこともあります。

帯状疱疹後神経痛は、皮膚症状が治ったあとにも痛みだけが残ってしまうもので、数か月から長ければ数年もの間続きます。

 

これは神経節から皮膚表面へと出てくるウイルスが、途中で通ってくる神経の細胞を傷つけてしまうために起こるもの。

特に高齢者だとダメージを受けた神経細胞の修復が遅くなるため、帯状疱疹後神経痛になりやすくなっています。

帯状疱疹は市販薬で治るものではないので、痛みやかゆみの後に赤いブツブツが現れた場合には、早めに病院を受診するようにしましょう。

 

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内服薬

帯状疱疹は原因がウイルスのため、抗ウイルス薬を使ってウイルスの増殖を抑える治療が行われ、鎮痛薬を使用することもあります。

帯状疱疹後神経痛を予防するには、薬を早めに服用する必要があります。

帯状疱疹による痛みは、活性化したウイルスが神経細胞を攻撃するために発生するものなので、痛みを我慢することは良くありません。

 

痛みの感じ方は人それぞれなので、どのような痛みなのかをしっかり伝えて、症状に合わせた鎮痛薬を処方してもらうようにしましょう。

かゆみが強い場合には、内服薬のほかに、かゆみ止めの外用薬を処方してもらうこともできます。

出された薬は症状が治まっても自己判断で止めずに、1週間は飲み続けるようにして下さい。

 

神経ブロック

飲み薬でも痛みが治まらないようなら、それと並行して神経ブロックでの処置を行うこともできます。

神経ブロックは局所麻酔をすることによって、痛みの信号が脳へと伝わることを防ぐことが目的の治療法。

痛みを鎮めることで帯状疱疹後神経痛の予防にも繋がりますし、保険適用にもなるので、ペインクリニックや麻酔科で相談してみましょう。

 

レーザー治療や鍼灸治療

痛みへのアプローチはほかに、低出力レーザーの照射や、東洋医学である鍼灸治療を利用するといった方法もあります。

低出力レーザーは血行を良くすることで痛みを緩和しますが、痛みだけでなくかゆみへの効果も期待できます。

一方で鍼灸治療も血行を良くすることで痛みの緩和が期待できるもので、注射針よりも細い針を使うので痛みもほとんどありません。

レーザー治療は保険適用外、鍼灸治療は保険適用となることが多いので、主治医と相談したうえで検討してみても良いかもしれませんね。

 

イオンフォトーシス

イオンフォトーシスとは、帯状疱疹後神経痛に対する新しい治療法として登場したものです。

鎮痛薬などの薬液をしみ込ませたパッドを皮膚に貼り、そこに微弱電流を流すと、しみ込ませた薬剤がイオン化し、皮膚の奥深くにまで浸透するという仕組みです。

皮膚の深部にまで薬液が入り込んでくれるため、効果が期待できると言われています。

治療時間は30分ほどで、痛みや副作用がないことがメリットですが、まだ実施している病院が少なく、保険適用外であるというデメリットもあります。

 

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帯状疱疹の対策は?

医者 ポイント

50代以降はワクチンで予防する

帯状疱疹は、加齢に伴う免疫力の低下が起こる50代以降に多く見られます。

そのため50代以降に水疱瘡のワクチンを接種することで、帯状疱疹を予防できる可能性があるとされています。

50代以降でなくても、糖尿病やがん患者などの免疫力の低下している人にも有効で、ワクチン接種により免疫力を高める効果が期待できます。

 

日常生活で気を付けたいこと

まずは病院へ

帯状疱疹の治療は、皮膚症状が出てから3日以内に始めることが重要です。

痛みなどが続いて、その後に皮膚表面に赤いブツブツが現れたようなら帯状疱疹の疑いがあります。

放置してしまうと、重症化して後遺症(帯状疱疹後神経痛)が残ってしまうこともあるので、帯状疱疹の疑いが少しでもあるなら、病院で診てもらうようにしましょう。

 

安静に

帯状疱疹を発症したということは、なんらかの原因によって免疫力が落ちているということ。

薬などでの治療も大切ですが、自宅では十分に身体を休めて、体力や免疫力を戻すようにしましょう。

痛みを気にしすぎないことも重要で、痛みに気を取られていると、余計に痛く感じて悪循環に陥ってしまいますよね。

冷えは痛みを感じやすくなってしまうので、ホットタオルやカイロなどを使って血行を改善させてみるのも良いでしょう。

 

子供や妊婦さんにうつさない

帯状疱疹は人から人へとうつるものではありません。

ただし水疱瘡にまだかかっていない小さな子供や妊婦にはうつってしまうことがあるので気を付けましょう。

帯状疱疹のウイルスは水疱瘡と同じウイルスで、水ぶくれの中に含まれています。

完全にかさぶたになるまでは感染の可能性があるので、子供や妊婦に近づかないようにし、お風呂やタオルの共有なども控えましょう。

 

合併症に注意!

帯状疱疹は、発症する場所によっては「初期症状」であげたもほかにも、症状が出ることもあるので注意が必要です。

耳や頬の周辺に発症すると、難聴や耳鳴り、めまいが起こることもあり、耳鼻科での治療も必要になります。

目や額などの顔や頭部に発症すると、涙目やまぶしさを感じるなどの目の症状が現れます。

 

角膜まで広がって炎症を起こすと視力障害が出てしまうこともあるので、早めに眼科で診てもらう必要があります。

ほかにも、口の中にできると口が上手く閉じられなくなったり、外陰部周辺にできると排尿障害が起きるといったこともあります。

帯状疱疹の一般的な症状は「痛み」と「皮膚症状」ですが、人によって違い、発症する部位によっても変わるので、早めに医師に診てもらうことが重要です。

 

帯状疱疹がうつる期間は要注意!痛みのピークはいつ?

エイズの初期症状に皮膚の発疹はある?感染率と潜伏期間は?

帯状疱疹の原因ウイルス | ヘルペスの検査とは?

 

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【参考】
国立感染症研究所「帯状疱疹ワクチンファクトシート」 
日本皮膚科学会「ヘルペスと帯状疱疹」