血液検査の結果を見たら、LDLコレステロールが高いという結果が…

血液中に溶けている脂肪は、LDLコレステロールやHDLコレステロール、中性脂肪などがあります。

どれかが基準値よりも高いと「脂質異常症」と呼ばれますが、特に問題になるのがLDLコレステロール。

LDLコレステロールは悪玉コレステロールともいわれ、動脈硬化を促進して心筋梗塞を引き起こします。

 

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コレステロールと脂質異常症

 

血液中の脂質には主にコレステロールと中性脂肪があり、これらが基準より多かったり少なかったりするものが脂質異常。

コレステロールは悪いものと思われがちですが、細胞膜の外側を作ったり、ホルモンの材料になったりと、実は大変重要な役割があります。

コレステロールはリポタンパクという形で血中を移動できるようになり、カイロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDLなどの種類に分かれます。

 

LDLコレステロールは肝臓から全身にコレステロールを運びますが、余ってしまうと血管の壁に潜り込んで瘤を作ってしまいます。

動脈硬化を促進してしまうため、LDLコレステロールは悪玉コレステロールとして知られていますよね。

反対にHDLコレステロールは、余ったコレステロールを回収して血管をきれいにし、肝臓に送り届けることから善玉コレステロールと呼ばれます。

中性脂肪は多すぎるとLDLコレステロールを血管壁に潜り込みやすくし、HDLコレステロールの質を低下させてしまいます。

 

LDLコレステロールの測定法

注射 血

 

LDLコレステロールを測定するには、「Friedewaldの計算式(F式)」と「直接測定法」で求める方法があります。

水やお茶など、カロリーがない水分はとっても良いですが、F式は空腹時採血が条件で10時間以上の絶食が必要となります。

 

それに対して直接測定法は食事制限をする必要がなく、精度も高まったことから近年使われるようになってきました。

しかしF式では中性脂肪(トリグリセライド)が400mg/dL以上、直接法は1000mg/dL以上になると精度が低くなるという問題点があります。

動脈硬化学会としては、基本的にこれまで使われてきたF式をすすめています。

 

Friedewaldの計算式(空腹時採血)

F式の計算方法は、中性脂肪(トリグリセリド)が400mg/dL以上になると精度が低くなります。

 

中性脂肪(トリグリセリド)が400mg/dL以下
LDLコレステロール = (総コレステロール)-(HDLコレステロール)-(トリグリセリド×0.2)

 

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LDLコレステロールの基準値

チェック項目

 

LDLコレステロールの基準値には動脈硬化学会と日本人間ドック学会が発表しているものがあります。

2014年、人間ドック学会は約1.5万人の”超健康人(スーパーノーマル)”といわれる人たちの調査を元に、基準値を大きく緩めたことから物議を醸し出しました。

しかし動脈硬化学会は「日本人間ドック学会の基準値は誤解を招く」として、動脈硬化学会を基準とするように求めたという経緯があります。

基準値が色々あると困ってしまいますが、基本的には動脈硬化学会の基準値がスタンダードとなっています。

 

LDLコレステロール基準値(動脈硬化学会)診断
140mg/dL以上
高LDLコレステロール血症
120~139mg/dL
境界域高LDLコレステロール血症

 

LDLコレステロール基準値(日本人間ドック学会)数値
男性
・(30~80歳)72~178mg/dL

女性


・(30~44歳)61~152mg/dL
・(45~64歳)73~183mg/dL
・(65~80歳)84~190mg/dL

 

女性の虚血性心疾患

女性のLDLコレステロールは年齢と共に上がっていき、特に閉経後になると急激に増える傾向があります。

閉経前、女性の虚血性心疾患発生率は男性の1/5~1/3となっていて、女性ホルモンのエストロゲンが血管を保護していることが分かります。

ところが閉経を境に徐々に増え、75歳以上になると男女の差がなくなっていくため注意が必要です。

また女性の心疾患は典型的な胸痛がないことが多く、見分けることが難しいのも特徴です。

 

右胸の痛みや違和感が・・・病気が原因!?

 

数値が基準値より高い・低いとどうなる?

はてな

 

LDLの数値は増減しやすいので、外れたとしてもすぐに病気に結びつくことはありません。

ただし病気が隠れている場合もあるので、ここでは可能性のあるものを挙げていきます。

薬の服用やアルコールの摂取でも高い値になるので気を付けたいですね。

 

LDLコレステロールの数値可能性のある病気
140mg/dL以上・家族性高コレステロール血症
・家族性欠陥アポ蛋白B血症
・家族性複合型高脂血症
・家族性Ⅲ型高脂血症
・特発性高コレステロール血症
・糖尿病
・甲状腺機能低下症
・先端巨大症
・下垂体機能低下症
・クッシング症候群
・閉塞性黄疸
・肝細胞がん
・ジーヴ症候群
・脂肪肝
・膵炎
・ネフローゼ症候群
・高尿酸血症
・妊娠
・ステロイド、経口避妊薬、β遮断薬の服用
60~140mg/dL基準値
20~60mg/dL
(20mg/dL以下)
・家族性低βリポ蛋白血症ヘテロ接合体
・家族性短縮アポ蛋白B血症
・タンジール病
・甲状腺機能亢進症
・栄養障害
・吸収不良
・急性肝炎
・慢性肝炎
・肝硬変
・劇症肝炎
・悪液質
・経静脈高カロリー輸液
・アジソン病
・貧血
・慢性感染症
(・家族性無βリポ蛋白血症)
(・家族性低βリポ蛋白血症ホモ接合体)

 

 

さいごに

LDLコレステロールは動脈硬化のイメージが強いため、高いとどうしても気になってしまうと思います。

基準値内であることに越したことはありませんので、食事に気をつけたり、運動を取り入れたりながらコントロールしていきたいですね。

 

監修臨床検査技師

内田 佑介

臨床検査技師取得後、製薬業界にてデータマネージャーとして勤務。治験の臨床検査値を数多くチェックする経歴を持つ。現在は医療系ライターとして活躍している。

 

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