寝ている間に大量の汗をかくと、パジャマがびっしょり濡れて不快になるだけでなく、睡眠の質が低下してしまう可能性もあります。

一晩でコップ1杯程度なら正常ですが、異常なまでに寝汗をかいているなら、なにか原因が潜んでいるかもしれません。

寝汗を大量にかくとき、どのような原因が考えられるのか詳しく見ていきたいと思います。

 

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寝汗を大量にかく原因

水

 

汗には、体の熱を逃がして体温調節をするという大事な役割があり、それは寝ているときも同じです。

部屋が暑かったり、体温が高かったりする場合は、快適に眠れるように汗をかいて調節しています。

また緊張やストレスによる精神性の汗もあり、悪夢を見たときに汗をかくというのは、精神性発汗によるものです。

寝汗がひどいとき、病気という可能性もありますが、まずは身近なところに原因が潜んでいないかどうか確認してみましょう。

更年期障害

更年期障害は閉経前後10年(45~55歳くらい)に起こるもの。

女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減ることで自律神経が乱れ、心身に様々な不調が現れます。

症状は人によって多岐にわたりますが、代表的なものには以下のようなものがあります。

 

  • ほてり、のぼせ
  • 急に汗をかく
  • 動悸
  • だるい
  • 疲れやすい
  • 肩こり
  • 冷え性
  • イライラ
  • 憂うつ
  • 不眠

 

更年期障害を上手く乗り切るためには、女性の体が変化する“更年期”というものを理解することと。

そして症状を悪化させる要因である、ストレスを減らした生活環境を整えること。

それでも症状がひどくて生活に支障が出るようなら、ホルモン補充療法や、症状に合わせた薬の処方などもあるので、医療機関を受診するようにしましょう。

 

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男性にも更年期障害がある

あまり知られていませんが、男性にも「男性更年期障害」と呼ばれる、女性の更年期障害によく似たものが存在します。

やはり40代後半~50代前半に多く見られ、テストステロンという男性ホルモンの分泌が減少することが原因です。

代表的な症状には以下のようなものがあります。

 

  • 性欲低下
  • ほてり
  • 発汗
  • 不眠
  • 抑うつ
  • 集中力の低下

 

男性更年期障害は認知度も低く、「気のせいだろう」「少し体調が悪いだけ」と放置してしまいがちですが、それにより症状が悪化してしまうこともあります。

治療はホルモン補充療法が中心となります。男性更年期障害かもしれないと思ったら、専門のクリニックを受診してみると安心ですね。

 

生理・妊娠

更年期以外でも、女性ホルモンのバランスが崩れることで寝汗がひどくなることがあります。

生理、それに妊娠や出産のときには女性ホルモンの分泌が不安定になり、それにより体温が上がって汗をかきやすくなります。

とくに生理前や妊娠初期に寝汗が気になることが多いようです。

体温が上がるのは、お腹の中にいる赤ちゃんを守るためなので、子宮などがある下半身に寝汗をかくケースも多いようです。

 

夜間低血糖

糖尿病でない人でも、一般的に午前4時頃というのは血糖値が最も下がりやすい時間帯のため、低血糖になる可能性があります。

血糖値が急に下がると体は血糖値を上げようと交感神経を活発にし、結果として「寝汗」「歯ぎしり」「悪夢を見る」といったことが睡眠中に起こりやすくなります。

糖尿病を患っている人だと、血糖値を下げる薬が効きすぎていることが考えられます。

それに対し、糖尿病でない人の場合は以下のような原因が考えられるので、当てはまることがあるようなら気を付けましょう。

 

  • 夕食を食べなかった
  • 栄養が偏っている(とくに糖質)
  • お酒を飲みすぎた

 

夜間血糖症と食事には、深い関係があることがわかります。

糖質はまったく摂らなくても良くありませんが、摂りすぎても急激に血糖値が上がり、その反動で急激に血糖値が下がってしまうことがあるので注意です。

 

機能性低血糖症の症状をチェック!原因は食事?

 

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風邪・インフルエンザ

汗をかくときには、気温が高いだけでなく、自分自身の体温が高いという可能性も考えられますね。

風邪やインフルエンザでは、熱が出る前にゾクゾクとした寒気を感じることが多くなっています。

インフルエンザの場合は38~40度の高熱が出ますが、これは体が細菌やウイルスと戦っている証拠です。

高熱のときや体力の消耗が激しい場合には解熱剤を使いますが、場合によっては薬を使わないほうが良い場合もあります。

解熱剤の使用は、医師の指示を仰ぎましょう。

汗はこまめに拭く

風邪の場合は薬の服用が中心となるので、家でゆっくり休んで体の回復に努めることが大切です。

胃腸に問題がないようなら、食事からしっかり栄養を摂ったり、温かくしたりして安静にしていましょう。

汗をそのままにしておくと体が冷えてしまうため、こまめに拭き取ったり、パジャマを着替えたりします。

汗をかいた分だけ体から水分が失われているので、水分補給も忘れずに行ってくださいね。

 

ストレス

過度のストレス、疲労、睡眠不足といったものは、自律神経を乱れさせます。

本来、寝ているときは副交感神経のほうが優位になり、体はリラックスし、体温は低下します。

しかし自律神経が乱れると交感神経が優位になってしまい、体温が上昇して汗をかきやすくなり、寝つきも悪くなってしまいます。

日頃からストレスは適度に発散させ、リラックスして眠れる環境を整えるようにしましょう。

 

 

寝汗を大量にかく病気

 

次に病気が隠れていて、それにより寝汗がひどい場合について見ていきたいと思います。

甲状腺機能亢進症

寝汗がひどい時に、まず考えられるのが甲状腺機能の異常です。

甲状腺は喉仏の下あたりにある器官で、甲状腺ホルモンという、体の代謝など重要な役割をもつホルモンを分泌しています。

甲状腺機能亢進症にも種類がありますが、バセドウ病は寝汗が大量に出ることがあります。

甲状腺ホルモンの分泌が増えることで、代謝など身体機能が活発になってしまうため、他には以下のような症状が見られます。

 

  • 動悸
  • 息切れ
  • ふるえ
  • 多汗
  • 甲状腺の肥大

 

汗は就寝中だけではなく一日を通して多くなるのが特徴で、冬なのに頭、顔、胸などの上半身に汗をかくという場合には注意しましょう。

甲状腺機能亢進症の治療では、まずは薬物療法から始まることが多くなっています。

改善されないようなら手術、もしくはアイソトープ治療といって、放射線ヨウ素により甲状腺の細胞を壊す治療が行われます。

 

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真性多血症

真性多血症では、特定の遺伝子に異常が起こっていることが考えられます。

“血液のもと”となる造血幹細胞が増殖し、血液が濃くなってしまい、血栓(血のかたまり)ができやすくなるなどの問題が生じます。

真性多血症においては、以下のような症状が見られます。

 

  • 頭痛
  • めまい
  • 赤ら顔
  • 目や口など粘膜の充血
  • 倦怠感
  • 入浴後の皮膚のかゆみ
  • 寝汗

 

また、赤血球の処理を行う脾臓(ひぞう)という臓器にも負担がかかるため、「腹部の張り」や「不快感」を感じることもあります。

血液が濃くなることにより血栓ができやすくなると、心筋梗塞や脳梗塞といった、命に関わる疾患を発症する可能性も高くなります。

真性多血症では血栓の予防と、血液濃度のコントロールが重要になり、薬物療法のほか瀉血(しゃけつ)といって静脈から血液を抜く処置が有効です。

 

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微熱や倦怠感が続くときは

寝汗がひどいことのほか、微熱や倦怠感などの不調がある場合には、なにかしらの炎症性疾患にかかっている可能性があります。

風邪や肺炎なども炎症性疾患ですが、気を付けたいのは肺結核です。

ひどい寝汗や微熱、倦怠感、ほかにも症状があるようなら、念のため病院を受診し、必要な検査を受けるようにしましょう。

 

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大量の寝汗が出るその他の病気

褐色細胞腫

バセドウ病と症状が似ているものが、副腎にできる良性腫瘍の褐色細胞腫で、高血圧による頭痛や発汗があります。

動悸や立ちくらみ、胸の痛みなどが出ることもありますが、見分けるのが難しいため、内分泌科の専門医を受診することをおすすめします。

関節リウマチ

膠原病でも、急性の時には発汗や発熱があります。

 

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寝汗がひどい時の対策

医者 ポイント

 

寝汗がひどい人は、生活面では以下のようなことに気を付けると良いでしょう。

食べ物

寝汗に限りませんが栄養バランスの偏りは良くありませんし、寝る前の夕食のメニューには気を付けたいですね。

夜間低血糖の心配があるようなら、糖質の摂りすぎ、もしくは糖質をまったく摂らないメニューは避けましょう。

また体温が高くなってしまう熱い料理、香辛料をふんだんに使った料理も避けたいですね。

タンパク質やビタミンの不足でも、寝汗がひどくなることがあるようです。

 

水分補給も

汗で体から出された水分をしっかり補うために、寝る前にはコップ1杯の水や麦茶を摂りましょう。

野菜や果物から水分を補うと、ビタミンやミネラルの補給も期待できます。

ただし寝酒など、お酒は要注意です。お酒を飲むと、体内に溜まった有害物質(アセトアルデヒド)を排出しようとして、汗をかくようになります。

少なくとも就寝の3時間前には、飲むのをやめるようにしましょう。

 

寝具

パジャマやベッドの素材は気にしていますか?寝汗をたくさんかくようなら、水分をしっかり吸収し、通気性のよい素材を使うようにしましょう。

化学繊維(ポリエステル、ナイロンなど)よりも、天然繊維(綿、麻など)がおすすめです。

最近では「速乾素材」や「冷感素材」を売りにしている商品もあるので、自分に合ったものを探してみてはいかがでしょう。

 

暖かすぎてもダメ

睡眠時、ヒトは体温を下げて快適に眠れるように調節しています。汗をかくのは体温調節をするためなのです。

つまり眠るときに部屋が暖かすぎたり、毛布や布団を何重にもかけていたりすると、体温を下げようとして余計に汗をかいてしまうのです。

リラックスして眠るためにも入浴は大切ですが、熱いお湯に長湯して温まりすぎてしまうと、今度は入眠までに時間がかかってしまうので注意しましょう。

 

 

さいごに

寝汗がひどいときは、原因によって対処法も変わってきます。

まずは快適に眠れる環境を整えて、食事や寝具、ストレス発散などにも気を遣ってみましょう。

それでも良くならず、気になる症状があるようなら、かかりつけ医に相談すると改善策が見つかるかもしれません。

 

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