舌って食事をしたり喋ったりする時に、よく動く部分ですよね。

舌がヒリヒリしたり、ズキッと痛んだりすると、「何かの病気?」と心配になると思います。

虫歯や口内炎など、口の中の有名な疾患についての知識はあると思います。

でも、舌の病気って耳にする機会が意外と少ないのではないでしょうか。

舌の奥が痛い時にはどんな病気が考えられるのか、舌が痛い時は何科を受診したら良いのか見ていきましょう。

 

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どうして舌の奥や付け根が痛くなる?

はてな

 

口内は粘膜でできているためデリケート。

ちょっとした刺激が原因で、炎症を起こしているのかもしれません。

「舌にケガ?」なんて思うかもしれません。

でも、熱いものを食べた時に火傷をした、食事中に誤って噛んでしまった、なんてことでも舌は傷つきます。

では舌が痛む時に、日常で考えられる原因を見ていきましょう。

口の中の汚れ

食後の歯磨きは虫歯予防だけでなく、口内を清潔に保つためにも重要です。

食べかすが付着するのは歯だけではありません。

舌にある溝に入り込むことで、そこから細菌が増殖し、炎症を起こしてしまうこともあります。

 

食後にはしっかり歯磨きを。

時間がない時には、口をゆすぐだけでもしておくと良いでしょう。

舌用ブラシなどもあるので、たまには舌のお手入れもしたいですね。

 

舌苔(ぜったい)とは?

鏡で舌を見てみてみると、表面が白っぽくなっていると思います。

これは舌苔といって、細菌や汚れが付着したもの。

口内環境の悪化などで分厚くなると、口臭の原因にもなります。

 

唾液の分泌が少なく、口の中が乾燥すると溜まりやすくなり、繁殖した細菌によっては黄色や茶色、黒色になることも。

舌苔は体調不良や免疫力の低下でも変化するため「健康のバロメーター」と呼ばれています。

たまに鏡で見て状態を確認してみると良いですね。

 

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入れ歯や義歯

入れ歯や義歯が合っていないと、食事の時や喋る時など、口を動かすたびに舌に触れて傷が付きやすくなってしまいます。

サイズが大きすぎる、とがっている部分があるなどの問題があると、何かの拍子に舌を噛みやすくもなりますよね。

舌に傷が付くと、そこから細菌が侵入して炎症を起こし、痛みが発生してしまいます。

納得が行くまで歯科医師と相談して、自分に合った入れ歯や義歯を付けるようにしましょう。

 

アレルギー

舌の奥や付け根が痛くなる時は、アレルギーも疑ったほうが良さそうです。

金属アレルギー

ネックレスや腕時計などで起こる金属アレルギーですが、口の中でも起こることがあります。

それは歯科治療で詰め物に金属を使った場合。

口内の痛みだけでなく、炎症が口の周りにまで広がったり、口内炎ができたり、味覚異常を起こしてしまうこともあります。

現在では金属アレルギーに対応した詰め物も多数あるので、歯科で相談してみると良いでしょう。

食物アレルギー

食べ物によるアレルギーで、口周りに症状が出るものを口腔アレルギー症候群と言います。

特にアレルギーを起こしやすいのが野菜や果物。

また花粉症の人は、口腔アレルギー症候群になりやすいとも言われています。

アナフィラキシーショックなどの重篤な症状へと進行する場合もあるので、自分がどの食物に対してアレルギーを持っているのか把握しておくことは大切です。

 

口内炎

口内や舌が痛いといって一番に思い浮かぶのが口内炎ではないでしょうか。

一口に口内炎といってもその種類は多く、それぞれで原因や症状が異なります。

一般的な口内炎は「アフタ性口内炎」といって免疫力低下や疲労、ストレスなどで発症します。

 

白っぽいポツッとした潰瘍と痛みが特徴ですね。

「カンジダ性口内炎」は、カンジダ菌というカビの一種が繁殖することによるもの。

アフタ性のような痛みがなく、白い小さなブツブツが広がります。

 

舌のできものが痛い!赤い?白い?

 

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舌の奥や付け根が痛くなる病気

医者

舌扁桃炎(ぜつへんとうえん)

舌の奥や付け根が痛い時に、一番に考えられるのが舌扁桃炎です。

舌扁桃は舌の付け根にある、リンパが集まる扁桃腺の一つ。

免疫力の低下によりウイルスや細菌が感染して舌扁桃炎を起こすと、腫れや痛み、口内の違和感が出てきます。

 

中には高熱を出す人も。

基本的には自然回復するものですが、症状が酷い場合には、病院で抗生物質や解熱鎮痛剤を処方してもらうと良いでしょう。

舌扁桃の肥大の程度によっては手術になることもあります。

 

舌咽神経痛(ぜついんしんけいつう)

もう一つ、舌の奥に痛みを感じる時に考えられる病気が舌咽神経痛です。

舌咽神経とは、のどの奥にある神経で、舌の奥から耳へかけての感覚を支配しています。

その神経が圧迫されることにより、欠伸やくしゃみ、食べ物を噛んだり飲み込んだりと、のどの奥の筋肉を動かすたびに痛みを感じるようになります。

 

痛みは口を動かしたタイミングで突発的に起こるもので、鋭い痛みが特徴。

「電気が走るよう」「焼けつくような」などと表現されます。

痛みが持続する時間は短く、数秒~数分で引くことが多くなっています。

 

40代以上の男性に比較的多く見られる病気です。

舌咽神経を圧迫する原因の一つには、近くにある動脈の位置がずれているため、という見方があります。

症状が軽ければ、抗けいれん薬や抗うつ薬などの薬物療法となりますが、動脈による圧迫を取り除く手術が必要になることもあります。

 

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舌痛症(ぜっつうしょう)

舌痛症とは、舌に何も異常が見られないのに痛みがある時につけられる病名です。

口内炎などのように見た目でわかるような症状がなく、でもヒリヒリ・ピリピリとした不快な痛みがあります。

痛みは舌先や舌の側面などの粘膜表面に発生し、灼熱感を伴うもの。

 

この灼熱感により、舌痛症は「口腔内灼熱症候群(バーニングマウス症候群)」の一部として捉えられることもあります。

口腔内灼熱症候群の症状は、舌だけでなく口蓋や口内粘膜などへと広がることが特徴。

これが舌にのみ現れると、舌痛症と呼ばれるのです。

舌痛症かどうかの基準としては、痛みが1日2時間以上、3か月以上続く場合とされています。

 

舌痛症の原因は?

舌痛症は原因不明と診断されることが多くなっていますが、亜鉛を摂ることで改善できたとの報告もあります

原因についてはまだ研究段階ですが、「これではないか?」と考えられているものには以下のようなものがあります。

 

  • ストレス(抑うつや不安の見られる人が多い)
  • 自律神経やホルモンバランスの乱れ(更年期の女性が多い)
  • 味覚神経に何らかの異常がある(味覚障害を持つ人が多い)
  • ドライマウス(口が乾いている)
  • 入れ歯や義歯が合っていない
  • 口内環境(虫歯、不衛生、口内の荒れ)
  • 栄養不足
  • 薬の副作用
  • 亜鉛不足


また、糖尿病が原因の亜鉛不足が隠れていて、その二次性の痛みとして現れているということも考えられます。

まずはそういった可能性を考えて検査を受けてみると、安心できると思います。

 

どんな治療をする?

治療はまず、考えられる問題個所の改善から行われます。

虫歯がある場合には歯科治療を、日常生活に問題がある場合にはその改善を。

ストレスなど心因性のものが影響することも多いとされているため、「認知行動療法」という痛みを乗り越えるための「マインドフルネス法」を実践することもあります。

精神科を紹介されることもあるのですが、その時はこの認知行動療法に加え、抗うつ薬や漢方薬を使っての治療となります。

 

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舌が痛くなる貧血とは?

貧血が原因で舌が痛くなることもあります。

貧血にも多くの種類がありますが、今回は栄養素の不足が原因で起こる「鉄欠乏性貧血」と「悪性貧血」がメインです。

 

  • 鉄欠乏性貧血・・・ヘモグロビンを作る鉄分の不足によって起こります。赤血球中に含まれるヘモグロビンは、全身へ酸素を運ぶ役割を担っています。
  • 悪性貧血・・・赤血球の生成を促すビタミンB12または葉酸の不足によって起こります。赤血球になれなかったもの(赤芽球)が骨髄内に溜まるため、巨赤芽球性貧血とも呼ばれます。

 

どうして舌が痛くなる?

上記2つの貧血は、どちらも貧血症状だけでなく、上皮組織への影響も見られることが特徴です。

上皮組織には口内粘膜も含まれ、鉄分やビタミンB12の不足により、舌炎を引き起こすことがあるのです。

舌の表面にはブツブツがあると思いますが、これは乳頭といって、この中に味を感じる味蕾という組織があります。

 

この乳頭が貧血により萎縮すると、舌の表面がむくんでツルツルになったり、赤みを帯びたりします。

また、食事の際にしみてヒリヒリとした痛みを感じたり、灼熱感を伴うことも。

さらに症状が悪化すると、味覚障害や嚥下障害も心配されます。

鉄欠乏性貧血では爪がスプーン状に婉曲するさじ状爪にも注意が必要です。

 

貧血には注意しよう!

鉄欠乏性貧血は女性が圧倒的に多く、妊娠を機になることもあります。

その鉄欠乏性貧血から舌炎になる人は全体の1~2割に上ると言われています。

鉄欠乏性貧血による舌炎は「プランマー・ビンソン症候群」とも呼ばれます。

 

これらの貧血は、鉄分やビタミンB12といった不足しがちな栄養素を、食事で補うことが有効です。

貧血ぎみの人は、普段から食事バランスに少し気を付けておくと良いですね。

重度の場合は注射や錠剤などの薬剤で、鉄分やビタミンB12を補う治療をすることもあります。

 

貧血かもしれないと思った方は血液検査のMCVをチェックしてみましょう。

血液検査のMCVが(高い・低い)!MCHやMCHCとの関係は?

 

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舌の痛みは何科になる?

病院

 

よく考えてみると、舌ってどこの専門になるのか、知らない人も多いのではないでしょうか。

舌の専門は、口腔外科または耳鼻咽喉科となります。

口腔外科

口腔外科はその名の通り、口の中が専門です。

ただし口腔外科は総合病院などの大きな病院にしかないことも多く、紹介状が必要な場合も多いので、少し行きづらいと感じるかもしれません。

最近では個人の歯科医院で、口腔外科を併設して看板に掲げているところもあるので、まずはそこで相談してみても良さそうです。

 

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科の「咽喉」には喉や舌も含まれるため、お近くに耳鼻咽喉科がある場合にはそちらへ行っても良いでしょう。

ただし病院によっては、舌はあまり専門ではないというところもあるようなので、心配なようでしたら先に問い合わせてみても良いでしょう。

手術が必要な場合も

特に舌の奥が痛い場合には、舌扁桃炎や舌咽神経痛が疑われ、手術になる場合もあります。

手術は外科の分野になるため、診療科に「外科」と名前のつくところのほうが安心かもしれません。

もし近くに舌を専門に診てくれる病院がない場合には、とりあえずかかりつけの内科で診てもらいましょう。

そこで大体の診察を受けた後、より専門性のある病院を紹介してもらえると思います。

 

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