目の下や涙袋が“腫れる”ということは、炎症を起こしている可能性が高く、放置したりすると悪化してしまうこともあります。

目の下が腫れる病気には、身近な虫刺されから、他の人にうつさないように注意しなければいけないものまで色々あります。

涙袋の腫れや痛みの原因、そして対処法について見ていきたいと思います。

 

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目の下や涙袋が腫れる原因

虫刺され

目の下に虫が止まっていたら気付きそうですが、小さい子供だと、外で夢中で遊んでいると意外と気付かないもの。

子供が目の下を腫らして帰ってきたら、虫刺されという可能性もあります。

子供はデリケートなので腫れがひどくなりやすく、まぶたが腫れて目がふさがってしまうことも。

ゴシゴシ擦ってしまいがちですが、刺激で悪化することもあるので、できるだけ我慢させるようにしましょう。

 

腫れや痒みを抑えるには、氷を布に包んだものなどで冷やすことが効果的です。

症状がひどい時には、皮膚科で強めのステロイドを処方されることもあります。

市販の虫刺され薬はメントールが配合されているため、目に強い刺激となってしまうのでやめておいた方が良さそうです。

説明書にも“目や目の周辺、粘膜への使用不可”と書かれていると思うので、きちんと守ってくださいね。

 

結膜炎

結膜が炎症を起こす原因は、大きく分けて3つあります。

結膜とは白目から瞼の裏まで覆っている薄い膜のことで、瞼の裏と眼球とがくっつかないようにする役割を持っています。

結膜炎は結膜に炎症が起こることにより、目の下(下瞼)の腫れ、充血、涙目、目やに、かゆみ、ゴロゴロとした異物感などの症状が出ます。

結膜が炎症を起こす原因は、大きく分けて3つあり、細菌、ウイルス、アレルギーによるものです。

細菌性結膜炎

原因となるのはインフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌など。

黄色ブドウ球菌などはもともと皮膚や粘膜にある常在菌ですが、抵抗力が弱まっていると感染してしまいます。

乳幼児やお年寄り、妊婦さん、病気や怪我をしている人、生活リズムが乱れている人などは注意が必要です。

結膜に炎症が起こることで、粘り気のある黄色いめやにが出て、結膜の腫れや充血、涙目、ゴロゴロとした異物感などの症状が出ます。

治療には抗菌作用のある点眼薬を使い、1~2週間で治ることが多いです。

 

ウイルス性結膜炎

原因となるのは主にアデノウイルスで、エンテロウイルスやヘルペスウイルスなどが原因となることもあります。

アデノウイルスは非常に感染力が強く、他人からうつったり、うつしてしまうこともあるため集団感染には注意しなくてはいけません。

ウイルス性結膜炎にも種類があり、流行性角結膜炎は「はやり目」と呼ばれるもので、アデノウイルスが原因です。

症状は充血や涙目、めやに、人によっては眼痛を訴える人もいます。

 

咽頭結膜熱は「プール熱」と呼ばれるもので、こちらもアデノウイルスが原因です。

症状は充血や涙目、めやになどの目の症状のほか、39度前後の高熱、のどの痛みなどがあります。

急性出血性結膜炎は、エンテロウイルスの仲間が感染することが原因の結膜炎です。

症状はほかの結膜炎と同じようなものですが、白目からの出血(白目の部分が赤くなる)が特徴です。

 

注意したいこと

原因となるウイルスによって治療法や治るまでの期間が変わってきます。

エンテロウイルスなどによる急性出血性結膜炎は1週間ほどで治ることが多く、白目からの出血も自然に吸収されていきます。

アデノウイルスが原因の場合、専用の薬がないため、症状を抑える薬を使いつつ、ウイルスに対する抗体が体内で作られるのを待ちます。

1週間ほどの潜伏期間があり、完治するまでには3週間~1か月。感染力が強く、1~2週間の間は人にうつるとされています。

プール熱の場合、症状が治まってから2日は登校禁止となっています。登校しても大丈夫かどうかは医師の診断に従いましょう。

 

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アレルギー性結膜炎

花粉やハウスダスト(ホコリ、ダニ、カビなど)、ペットの毛、コンタクトレンズなど、特定のアレルゲンが結膜に付着することで、アレルギー症状が引き起こされます。

細菌やウイルス性結膜炎と違うのは、強いかゆみがあることで、ほかには充血や涙目、結膜の腫れ、ゴロゴロとした異物感などがあります。

青少年に多く、普通の結膜炎よりも症状が重いものは「春季カタル」と呼ばれます。

“春”という名前はついていますが、一年を通して見られるもので、瞼の裏に「乳頭」と呼ばれる小さなブツブツができることが特徴です。

 

治療と予防

アレルギー性結膜炎はかゆみを抑える点眼薬が主流ですが、できるだけアレルゲンに接触しないように注意して予防していくこと。

花粉など季節性のものの場合は、症状が現れる2週間ほど前から抗アレルギー作用のある点眼薬を使用することで、症状が軽くなることがあります。

結膜は目を閉じているとき以外、常に外気に触れている状態です。

 

また瞼の裏側というのは袋状になっていて、ゴミなどの異物も溜まりやすいので注意したいところです。

汚れた手で目をこすらないこと、目薬の容器の先を目に触れさせないこと、顔に使うタオルは家族と共有せず清潔なものを使うこと。

結膜炎は炎症が角膜にまで広がったり、ドライアイなどを合併することで、視力の低下にも繋がります。

特に細菌やウイルス性のものは、眼科で薬を処方してもらうなどして、早めに適切な治療を受けるようにしましょう。

 

麦粒腫

ものもらい

 

「ものもらい」のことです。

ものもらいには、いくつか種類がありますが、麦粒腫はブドウ球菌などの細菌感染によるものです。

まつ毛の生え際にある皮脂腺や汗腺(マイボーム腺)に細菌が感染することで炎症を起こし、化膿により膿が塊になって“できもの”として現れます。

ただし、細菌感染といっても、もともと私たちの身体にある菌が、免疫力の低下などにより感染するものなので、人にうつるということはありません。

 

ものもらいというと上瞼にできる印象ですが、下瞼にできることもあるため、目の下が赤く腫れることがあるのです。

白っぽい膿のできものと一緒に、人によっては痛みや痒みを感じる人もいます。

麦粒腫の治療は抗菌薬の内服または点眼薬を使用しますが、腫れが酷い時には切開して膿を排出する処置をとることもあります。

1週間くらいで治るので、コンタクトレンズやアイメイクは控えましょう。

 

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眼部帯状疱疹

眼部帯状疱疹とは、目にできる“帯状疱疹”のこと。

帯状疱疹というと、胸や腹、腕などの身体の左右どちらか半分に現れるものですが、顔(まぶた、頭や額、鼻など)に出ることもあります。

原因は“水痘・帯状疱疹ウイルス”が、免疫力の低下などで活性化することです。

 

もともと子供の時にかかった水ぼうそうのウイルスで、その後もずっと、神経節というところに潜んでいて、体調を崩した時などに活性化します。

一本の神経に沿って症状が出るため、左右どちらかの目の、上瞼または下瞼に現れます。

最初はピリピリ・チクチクとした違和感から始まり、赤く盛り上がり、水ぶくれとなって強い痛みを伴います。

 

かさぶたとなって剥がれるまでには1~2週間かかります。

発症から72時間以内に、抗ヘルペスウイルス薬を投与することが重要なので、できるだけ早めに病院を受診したいですね。

また、治った後に、神経痛だけが残ることもあるので、その時はペインクリニックなどを頼りましょう。

 

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血管浮腫・蕁麻疹

 

何らかの原因によって、皮膚の下でアレルギー症状が出るもので、血管浮腫と蕁麻疹の違いは、アレルギーが起こっている皮膚の下の深さ。

蕁麻疹よりも血管浮腫のほうが、皮膚の深いところにあるイメージです。

原因としては、アレルゲン(食物、金属、薬物など)や、環境的要因(紫外線、花粉、ダニなど)、ストレスなどがあります。

 

症状にも少し違いがあり、どちらも赤く盛り上がって腫れるのですが、蕁麻疹が強い痒みを伴うのに対して、血管浮腫はあまり痒みがありません。

また血管浮腫は特に、瞼や口唇にできやすいという特徴もあるので、目の下が腫れるようなら血管浮腫を疑いましょう。

腫れは数日でひきますが、血管浮腫の場合、腫れが上気道に広がって呼吸困難に・・・ということもあるので、一度病院で診てもらってください。

治療は原因の除去に加えて、抗ヒスタミン薬などを使用します。

 

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眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)

“眼窩”とは、眼球が治まっているスペース(空洞)のことで、そこにある脂肪組織が炎症を起こしてしまう病気です。

ちなみに“蜂窩”とはハチの巣のことなので、「眼窩蜂巣炎(がんかほうそうえん)」と呼ぶこともあります。

炎症により、熱や痛みを伴う瞼の腫れ、結膜のむくみ、充血などの症状が出て、瞼に触れると激痛を感じるようです。

また稀にですが、眼球突出、眼が動かしづらい、物が二重に見えるなどの症状が出ることもあります。

 

原因は、黄色ブドウ球菌などの細菌感染によるもの。

眼窩の近くにある副鼻腔や歯の周辺から菌が入り込むことが多く、ほかには手術や外傷により異物と一緒に菌が侵入してしまうこともあるようです。

子供に多く見られ、重症化しやすいため、一刻も早い治療が求められます。

緊急の場合は、1週間程度の入院になることもあり、手遅れになると命に関わってくる恐ろしい病気です。

治療は抗菌薬の点滴と、必要に応じて膿の排出を行います。

 

眼瞼炎

 

眼瞼(がんけん)、つまりは瞼に炎症が起きるもので、炎症の起きる場所によって大きく2つに分けられます。

眼瞼皮膚炎は、瞼の皮膚に炎症が起きるもので、腫れや痒みのほかにも、赤み、目ヤニ、涙目、光に対する過敏反応などが見られ、悪化すると水ぶくれ、ただれ、角化した皮膚が剥がれることもあります。

眼瞼縁炎は、まつ毛の根元に炎症が起きるもので、腫れや痒み、目ヤニ、涙目などの症状が現れ、悪化すると逆さまつ毛、まつ毛の欠損、瞼の変形などが見られます。

原因や治療法は?

眼瞼炎になる原因は、黄色ブドウ球菌などの細菌がまつ毛の毛根や皮脂腺、汗腺などに感染することや、皮脂の過剰分泌によることなどが挙げられます。

また化粧品や目薬の成分が合っていないために、アレルギー反応を起こしていることも。

まずは目を清潔に保ち、抗生物質や点眼薬、軟膏などが処方されます。

 

バセドウ病

別名「甲状腺機能亢進症」で、首の所にある甲状腺から分泌されている“甲状腺ホルモン”の量が多くなってしまう病気です。

甲状腺ホルモンは新陳代謝など、私たちの身体に欠かせない働きを担っています。

その分泌量が増えることで、脈拍が早くなったり、汗をかきやすくなったり、手足が震えたりといった症状が出ます。

 

甲状腺が肥大しのどの部分が腫れて見えますが、もう一つ特徴的な症状が眼球の突出。

これに伴い、瞼の脂肪が増えることで、目の下が膨らんで腫れているように見えるのです。

バセドウ病が治っても、目の症状は元に戻らないこともあるので、内科と眼科で適切な治療を受けることが求められます。

 

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対処法

医者 ポイント

冷やす

虫刺されやものもらいで炎症が強いときには、患部を冷やすと症状が緩和されます。

赤く腫れていたり、痛みやかゆみが強いといった急性炎症のときです。

保冷剤や氷でも良いですが、目の周りの皮膚はデリケートなので、最初は濡らしたタオルなどで様子を見た方が良いかもしれません。

 

霰粒腫の予防には温める

逆に、霰粒腫の予防には温めたほうが有効です。

ものもらいの一つである霰粒腫は、脂成分が詰まってしまうことが原因です。

蒸しタオルで目元を温めたり、お風呂で優しくマッサージしたりすることで脂成分を柔らかくすることが目的です。

 

休む

ウイルス性結膜炎は特効薬と呼べるものがなく、人にも感染するので自宅でゆっくり休むことも大切です。

しっかり栄養を取って規則正しい生活をすること。これだけでも抵抗力や回復力を高めることができます。

また、女性ならアイメイクは控えること。コンタクトレンズも汚れなどで不衛生になりやすいので、できるだけ控えたほうが良いでしょう。

ものもらいの時に眼帯で目を覆ってしまうと、菌が繁殖しやすくなってしまうので、むやみに付けないほうが良いようです。

 

点眼液をさす

市販薬でも様々な点眼液が出ています。

ものもらいなら抗菌作用のあるもの、花粉症なら抗アレルギー作用のあるものを選びます。

できれば市販薬ではなく、病院できちんと処方してもらった点眼液を使ったほうが良いですね。

 

眼科を受診

目の周りになにか異常があれば、眼科を受診することが確実です。

ものもらいや結膜炎は身近なものですが、放置して悪化させてしまうと視力の低下を招いてしまうことだってあります。

この機に、最寄りの眼科をチェックしてみてはいかがでしょう。

 

 

さいごに

目の下の腫れは、何らかの原因によって炎症が起きている可能性が高くなっています。

その原因の特定は、素人判断では危険なので、早めに眼科を受診するようにしましょう。

それまでは、痒みなどがあっても、できるだけ擦ったりしないで、そっとしておくことが大切です。

アイメイクやコンタクトレンズの使用は控えて、目の周りは清潔にしておきましょう。

 

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