漢方薬を使って、鼻づまりを、根本的な体質改善から治してみませんか?

鼻づまりがひどいからといって、市販のスプレーばかり使っていると、使い過ぎで逆に鼻づまりが悪化してしまうこともあります。

西洋薬は効きますが、長期間飲んだり、根本的に改善するのは難しいこともあります。

今回は鼻づまりにおすすめの漢方薬について、体質ごとにご紹介していきたいと思います。

 

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鼻づまりと漢方薬の関係

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鼻づまりの原因は、風邪や花粉症ということが多いですよね。

そこから悪化して、副鼻腔炎になってしまった人もいると思います。

風邪や花粉症で鼻づまりが起こるのは、鼻の粘膜にある毛細血管が拡張して炎症を起こしているため。

 

鼻の粘膜が腫れ上がって、空気の通り道が狭くなっているからなんですね。

鼻づまりの原因はほかにも、鼻の構造やできものなどが原因のこともあります。

鼻は、肺ととても深い関係にあります。

肺は、呼吸や体液(体内の水分)の代謝、体温の調整など様々な役割を担っています。

 

しかし、それらが何らかの原因で滞ってしまうと、鼻にも影響が出てしまうのです。

肺はさらに、肝臓や腎臓とも密接な繋がりがあるため、それらの臓器に関しても同じ。

これらの症状や体質など(漢方では「証」と言います)を改善するために使うのが、漢方薬です。

 

 

鼻づまりに効くおすすめの漢方薬

鼻と密接な関係にある肺や肝臓、腎臓。それぞれの「証」ごとに、おすすめの漢方薬を見ていきたいと思います。

肺熱(はいねつ)

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肺熱はその名の通り、肺に熱が溜まっている状態です。

溜まった熱によって肺の水分調整などの機能に影響が出て、鼻づまりが起きてしまっています。

 

副鼻腔炎(蓄膿症)に多い証で、ネバネバした鼻水が出たり、頭痛がしたりする時に当てはまります。

肺熱には、肺に溜まった熱を取り除くような漢方薬を使います。

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)

おすすめは9種類の生薬を配合した「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」。

鼻の通りを良くする「辛夷」を始め、鼻づまりに効く「枇杷葉」や「升麻」、炎症を抑える「石膏」や「黄芩」などが入っています。

体力が中程度ある人で、鼻がカッカッと熱かったり、痛かったりする人に効果的です。

 

水飲(すいいん)

水飲は、体内に余分な水分が溜まってしまっている状態のこと。

むくみが起きているとも言えますね。

食生活の乱れや慢性的な体調不良などが原因で溜まった水分が、鼻の粘膜に集まって腫れを引き起こしています。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

水飲には、体内の余分な水分を流してくれるような漢方薬を使用します。

冷えやすい人なら「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」。

4種類の生薬「茯苓」「蒼朮」「桂皮」「甘草」で構成されていて、それぞれから一文字とって名付けられています。

茯苓や蒼朮には、水分を流しやすくする作用があります。

越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)

のぼせやすい人の場合は「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」がおすすめです。

6種類の生薬を配合したもので、西洋医学のエフェドリンと同じ作用のある「麻黄」、熱を冷ます「石膏」、水分調整をする「蒼朮」などが含まれています。

体力がある人で、鼻の周りが熱っぽいという人に効果的。

 

腎陰虚(じんいんきょ)

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漢方で言うところの「腎の陰液」、成長や発育などに使う栄養素やエネルギー源が不足している状態です。

潤いがなくなり、肺も水分不足となってしまうことで鼻づまりが起こります。

「虚熱が溜まっている」とも言われ、つまりは水分不足で熱っぽい状態ということですね。

六味地黄丸(ろうみじおうがん)

原因は加齢や過労、生活リズムの乱れなどのほか、大きな病気をした時なども当てはまります。

腎陰虚では、溜まった熱を逃がすような「六味地黄丸(ろうみじおうがん)」を使います。

6種類の生薬が配合されていて、血の流れを改善する「地黄」を主薬に、水分調整を行う「茯苓」や「沢瀉」などが含まれています。

体力が低~中程度の人で、泌尿器系など下半身の衰えが感じられる人にも効果があります。

 

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肝鬱気滞(かんうつきたい)

肝の気の流れが滞っている状態で、それが肺の水分調節機能に影響している状態です。

肝というのは西洋医学の肝臓のことでななく、様々な身体の機能、特に交感神経のこと。

肝気は交感神経に深くかかわっているため、ストレスの影響を受けやすい器官でもあります。

 

ストレスは精神的なものだけでなく、気温の変化などの環境的ストレスも。

季節の変わり目になると鼻づまりが起こるという人は、肝鬱気滞である可能性があります。

肝鬱気滞では、肝の気の流れをスムーズにしてくれるような漢方薬を使います。

四逆散(しぎゃくさん)

おすすめは「四逆散(しぎゃくさん)」。

4種類の生薬配合で、炎症を鎮める「柴胡」や、痛みを緩和する「芍薬」が中心となっています。

体力が中程度で、上腹部に膨張感があって苦しい人向けの漢方薬です。

 

瘀血(おけつ)

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瘀血とは血行不良のこと。

血液の流れが滞っていることで、熱が上半身に溜まってしまい、鼻の粘膜も腫れてしまうのです。

ストレスや冷え性などのほか、病気で血流が悪くなっていることも考えられますね。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

瘀血の場合は、血行を促進して、うっ血を解消するような漢方薬を使用します。

5種類の生薬が配合されていて、胃腸の調子を整えたり熱を発散させたりする「桂皮」を始め、血流改善の「桃仁」や「牡丹皮」、水分を調整する「茯苓」などが含まれています。

体力のある人で、特に上半身がのぼせる感じのする人、生理不順や更年期障害でお悩みの女性にもおすすめです。

 

 

風邪や花粉症の鼻づまりは?

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実際のところ、鼻づまりの原因の多くは風邪や花粉症によるものだと思います。

これらの時にパッと選ぶなら、どんな漢方薬が良いのでしょうか。

寒気のする風邪

風邪のひき始めは寒気がすることが多いですよね。

冷たい空気が肺に影響を与えるもので、漢方の証では「風寒」と呼ばれています。

風寒におすすめの漢方薬は「香蘇散(こうそさん)」。

 

胃腸の調子を整えたり、悪い気を発散させる「香附子」を始めとする5種類の生薬が配合されています。

胃弱の人、蕁麻疹でお悩みの人にも効果が期待できます。

 

高熱の出る風邪

風邪をひいてカーッと熱が上がる場合、漢方の証では「風熱」と呼ばれます。

咳や痰を伴うこともありますよね。

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

風熱におすすめの漢方薬は「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」。

エフェドリンと同じ効果で咳を鎮める効果も期待できる「麻黄」を始め、去痰作用の「杏仁」、熱を下げる「石膏」など4種類の生薬が配合されています。

体力のある人向けの漢方薬で、喘息などにも効果があります。

 

花粉症

花粉症の場合は、症状によって効果のある漢方薬が違ってきます。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

サラサラとした水っぽい鼻水やくしゃみが止まらない時は「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」がおすすめ。

「麻黄」を中心とした8種類の生薬で構成されています。

辛夷清肺湯(しんいはいせいとう)

逆にドロッとした粘り気のある鼻水で鼻づまりも起きている場合には、副鼻腔炎(肺熱)でも使用される「辛夷清肺湯(しんいはいせいとう)」に効果があります。

花粉症の場合、小青竜湯を処方されることが多いですが、もし効かないようなら「証」が違っているのかもしれません。

身体が冷えやすいのか、熱っぽいのかによっても効果のある漢方薬は違ってくるので、医師や漢方薬局に相談してみると良いかもしれませんね。

 

参考:『医師・薬剤師のための 漢方のエッセンス』 幸井俊高

 

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