胃潰瘍は胃粘膜がただれて傷つき、ひどくなると胃に穴が開いてしまうこともある疾患。

胃粘膜の防御機能が落ち、胃液(胃酸や消化液)によって攻撃されてしまうために起こります。

つまりは、胃の防御機能と消化機能のバランスが崩れて、胃粘膜の組織が破壊されてしまっている状態なのです。

では、胃潰瘍という病気の初期症状や原因について、さらに詳しく見ていきましょう。

 

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胃潰瘍の初期症状

腹痛

胃の痛み

胃潰瘍の初期症状は、まず胃の痛みを自覚することが多いです。

消化管の筋肉が収縮を繰り返すために起こり、みぞおちの辺りに鈍く続く痛みがあります。

ただし、痛みの程度は人それぞれで、痛みが強いという人もいれば、不快感程度しかないという人もいます。

なかには胃に穴が開くまで痛みが全く出なかったため、胃潰瘍になっていたと気付かずに過ごしていたという人も。

 

胃潰瘍の痛みは、食事によって傷が刺激される食後に強くなることが多いとされています。

対して十二指腸潰瘍では、過剰分泌された胃酸によって傷が刺激されるため、空腹時に痛みが強くなることが多いようです。

ただし、胃潰瘍と十二指腸潰瘍の症状に、差がほとんどないというデータもあります。

胃潰瘍は再発するものなので、数日~数週間続いた後に治まっても、また痛みが発生するということを繰り返すので、治療で完治させることが求められます。

 

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その他の症状

胃もたれ

胃もたれが起きるのは、胃の消化機能が低下して、食べたものが十二指腸へと送られず、いつまでも胃に残ってしまうため。

胃が重く感じたり、むかつきや、お腹が張った感じがします。

食べたものが胃に停滞していることで起こるので、胃の消化機能を高めて十二指腸へと送ってあげれば治まります。

 

胸やけ

胃もたれと似たイメージのある胸やけですが、こちらは胃酸が食道に逆流することで起こります。

食道の粘膜は、胃の粘膜よりもさらに弱いため、逆流した胃酸によって大きなダメージを受けてしまうのです。

みぞおちや肋骨辺りにキリキリとした痛みを感じたり、焼けつくような灼熱感や不快感があります。

また胃酸が上がってくることにより、呑酸(酸っぱいものが上がってくる)や口臭、げっぷなどの症状も現れます。

胸やけを放置しておくと、悪化して胸痛を感じるようになり、胸から背中にかけて痛みが持続します。

 

食欲不振や嘔吐

胃潰瘍になると、胃もたれや胸やけにより食欲がなくなったり、胃の消化機能が低下することによって空腹を感じにくくなったりもします。

さらに、胃酸が上がってくることで食べ物を飲み込むのも辛くなり、時には吐き気や嘔吐を伴うことも。

食欲不振や吐き気では、体重が減少してしまうこともあるので注意しましょう。

 

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お腹の張り

胃潰瘍の初期には、胃酸の分泌が少なくなることもあります。

そうすると、お腹の中でガスが発生しやすくなり、ガスが溜まって膨満感を感じるようになります。

また胃のはたらきが悪くなることにより、食べ物が胃に残って胃もたれを起こすことでも、お腹が張る感じがします。

 

吐血

吐血とは、消化管からの出血により口から血を吐くことで、潰瘍からの出血に胃酸が混じることにより、どす黒い、コーヒーの残りかすのような色になります。

ただし、まれですが出血が大量の場合は鮮やかな赤色をしていることもあるので注意しましょう。

胃潰瘍および十二指腸潰瘍は、吐血する原因として多い疾患です。

口から血を吐くと本人も周りもパニックになりやすいですが、場合によっては血圧低下やショック状態を起こすこともあるので、落ち着いて対応するようにしてください。

 

下血(タール便)

潰瘍からの出血が、口から吐き出されるのではなく、便に交じって肛門から出る場合には下血となります。

胃潰瘍による下血では基本的にどす黒い色をしているため、気付かないことも多いので注意したいですね。

出血場所が肛門に近くなるほど、鮮やかな赤色の血便となります。

ただし、下血は胃がんや大腸がんでも現れることがあるので、病院できちんと調べてもらうようにしましょう。

 

お年寄りは要注意!

高齢者は逆流性食道炎になって出血することも多く、痛み止めなどの長期服用などで胃潰瘍も起こしやすいです。

定期的な検査を受けて、重症化する前に対応したいですね。

 

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胃潰瘍の原因

ピロリ菌

ピロリ菌の感染

胃潰瘍になる人の7割以上は、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃粘膜に感染しているとのデータがあります。

ただし、ピロリ菌に感染しているからといって、感染している人全員が胃潰瘍になるというわけでもありません。

ピロリ菌に感染していることに加え、ほかの要因が重なることで胃潰瘍になるようです。

ピロリ菌は、抗生物質を1~2週間服用することで完治させることができます。

 

薬の影響

「非ステロイド系消炎鎮痛剤」という薬は、副作用で胃粘膜を荒らしてしまうことがあります。

この薬は、腰痛や膝痛、関節痛などの痛み止めとして使われていることが多いため、特に高齢者で注意が必要です。

また解熱鎮痛薬や抗血栓薬としても使われる、アスピリンにも注意が必要となっています。

これらの薬を長期間にわたって飲み続ける場合には、定期的に検査を受けるようにしましょう。

 

ゾリンジャー・エリソン症候群

難病指定されているゾリンジャー・エリソン症候群は、膵臓の腫瘍によって、胃酸の分泌を促すホルモンが大量に出てしまう病気です。

膵臓の細胞にできた腫瘍のうち、半数は悪性である可能性があります。

 

クローン病

難病に指定されているクローン病でも、胃潰瘍になることがあります。

クローン病は、小腸や大腸などの消化管の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍ができる病気で、若年層に多く見られます。

 

生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れも、胃潰瘍を引き起こす要因としてあげられます。

辛い食べ物などの刺激物やアルコール、コーヒーの摂り過ぎ、暴飲暴食や早食いなどの食べ方にも注意しましょう。

また胃潰瘍は、亜鉛をとることで改善されるというデータがあります。

インスタント食品や薬の副作用などでも、亜鉛が欠乏するといわれています。

 

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胃潰瘍の治療法

医者 ポイント

 

胃潰瘍の治療では、薬の服用が中心となります。

それに加えて、自宅では食生活を見直して、胃に負担のかからない生活を送るようにしましょう。

制酸薬

制酸薬はアルカリ性の薬で胃酸を中和しますが、即効性はありますが効果が持続しないという特徴を持っています。

 

H2ブロッカー

H2ブロッカーは、ヒスタミンという物質に作用することで胃酸の分泌を抑えます。

プロトポンプ阻害薬という、H2ブロッカーよりも強力に胃酸の分泌を抑える薬もあります。

 

食生活に注意しよう

胃潰瘍になったからといって、お粥やうどんなどの消化の良いものを食べなくてはいけないという決まりはありません。

胃に負担のかかる食事(刺激物やアルコール、コーヒーなど)は控えるようにして、ゆっくりとよく噛んで食べるようにしましょう。

 

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