溶連菌感染症はうつる(伝染する)感染症です。

溶連菌感染症に感染したら会社に行っても良いのでしょうか?

職場の隣の人が、溶連菌感染症で休んでいると聞いても慌てないように。

まずは知ることからスタートしましょう。

 

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溶連菌の種類と主な疾患

 

溶連菌は細菌の通称で、正しくは「溶血性レンサ球菌」と言います。

人の皮膚や喉にいるもので、そんなに珍しいことではありません。

ただ単にいるだけでは特に何も危害をおよぼさないのですが、人の免疫力が落ちている時など菌の繁殖の環境が整うと人に対して危害を及ぼします。

 

溶連菌感染症というと、何となく「子供の病気」という感覚をお持ちの方も多いと思います。

実際溶連菌による咽頭炎の発症を年齢別に見ると、0歳〜5歳までは年齢を重ねると発生は増加し、6歳以降は年齢を重ねるとともに減少します。

20歳以降の発生もありますが、20歳以降の患者総数は5歳児単独の3分の1にもなりません(横浜市の調べ)。

しかし、大人の溶連菌感染症は重症化(急性糸球体腎炎やリウマチ熱の併発)することもある侮れない感染症です。

 

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「α」「β」「γ」の3種類に分類されている

α溶血性レンサ球菌

この分類に属する菌としては肺炎球菌が有名です。

肺炎の原因菌になります。

β溶血性レンサ球菌

この分類は、さらに、「A群」「B群」にグループ化されています。

 

  • A群β溶血性レンサ球菌・・・通常溶連菌感染症といえば、このグループの菌の感染症のことです。咽頭炎、扁桃腺炎、痂皮性膿痂疹、蜂窩織炎の原因菌になるほか、重症化すると急性糸球体腎炎やリウマチ熱に移行することもあります。

 

  • B群β溶血性レンサ球菌・・・消化管の中に常在する菌ですが、新生児に感染すると、細菌性髄膜炎の原因になります。

 

  • γ溶血性レンサ球菌・・・口腔内に常在する菌ですが、あまり危害を加えるグループではありません。

 

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大人が溶連菌感染症になると・・・

 

大人の皮膚の溶連菌感染症の代表例として、痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)があります。

子供ではとびひ(伝染性膿痂疹)として発症することが多いです。

とびひには2種類あり、水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹があります。

 

水疱性膿痂疹

子供がかかりやすい水ぶくれが特徴的な感染症です。

しかし原因菌は溶連菌であることは少なく、黄色ブドウ球菌であることが多い、子供の代表的な感染症です。

 

痂皮性膿痂疹

一方、痂皮性膿痂疹は厚い瘡蓋を被った湿疹が特徴的な皮膚感染症で、原因菌は「A群β溶血性レンサ球菌」であることが多い、比較的大人に発症する病気です。

細菌や細菌の産生する膿が皮膚に付着することによって感染します。

 

痂皮性膿痂疹の症状

大人の痂皮性膿痂疹をもう少し、深掘りしてみましょう。

湿疹は厚い瘡蓋を被って、湿疹を圧迫してみると痛みを伴い、膿の汁が出てくることが多いです。

咽頭痛や発熱を伴うことも多い皮膚感染症です。

 

アトピー性皮膚炎の人は、罹患する確率が高くなるようです。

重症化すると全身が紅潮することもあり、リンパ節の腫脹も伴います。

湿疹は、膿汁が皮膚に付着することによって、次々と広がります。

また患者の膿汁が、机や椅子、手すりなどを触わり、その菌が傷から体内に侵入した場合、感染する可能性もあるので手洗いは重要です。

 

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会社には行ける?

運悪く「溶連菌による痂皮性膿痂疹」と診断されてしたら、仕事はどうしたらよいのでしょうか?

潜伏期間は2日〜5日といわれていて、人から人にうつる感染症です。

しかしインフルエンザなどとは違い、接触感染なので、触ったり使ったりするものが完全に分離されれば心配いりません。

 

例え触ってしまったとしても、きちんと手洗いが出来ていれば、うつる可能性は低いです。

会社への出勤は可能ですが、周囲への配慮が大変になりますね。

また発熱やリンパ腺の腫れなどを伴い、重症化してしまうことも考えると、休暇を取ることをおすすめします。

 

治療

痂皮性膿痂疹の症状が疑われたら、医療機関への受診をお勧めします。

市販の薬でも「とびひ」の適応のあるぬり薬(抗生物質入り軟膏)は10種くらい販売されていますが、内服薬は医師の指示(処方箋)が無いと購入できません。

抗菌薬の分類としては、ペニシリン系抗生物質が第一選択です。

 

ペニシリンアレルギーの方には、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン)が第一選択です。

いずれにしても、10日間程度内服する必要があります。

医療機関(皮膚科)を受診して、抗生物質の処方が出されたら症状が消失しても投薬日数だけ飲みきってください。

 

原因菌のA群β溶血レンサ球菌を体から完全に取り除くには、少し長めに抗生物質を内服することが必要だからです。

また患部には抗菌薬入りの軟膏が処方されます。

湿疹がまだ残っている状態で仕事に行かざるを得ない時には、患部に軟膏を塗布し、ガーゼなどで保護して、膿汁を飛散させないように配慮しましょう。

 

うつさないために!

 

会社は休暇により集団感染を防いでも、家族にも伝染させないように配慮しましょう。

 

  • タオルは別の物を使う(共有しない)
  • 手洗い、うがいを励行する
  • 入浴などで患部を清潔に保ち、湿疹の増加を防ぐ
  • 入浴やシャワー後の浴室は良く洗い流して清潔にする

 

もし感染してしまったら十分休養をとり、早期に治るように生活を整えましょう。

他の人への感染を防ぐ努力をすることが何よりも大切ですね。

 

溶連菌感染症の潜伏期間 | 大人の症状はコワイ!

 

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