首の後ろを触ったときにコリコリとした感触が……。

しこりができる原因は様々で、悪性腫瘍という可能性もありますが、ほとんどは良性のものや問題のないものとなっています。

首の後ろにできたしこりに痛みはありますか?

痛みはしこりの原因を判別するうえで大事な手がかりにもなるので、痛みの有無とともに考えられる原因を見ていきたいと思います。

 

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首にしこりができる原因

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寝違え

「首を寝違えた」というのは、睡眠時の姿勢に無理があるなどして首に負担がかかり、筋肉や靭帯に炎症が起きている状態です。

起きたときに首に痛みがあって、気付く人も多いと思います。

痛みは首を動かしたときに強くなり、ひどいと頭痛や背中の痛み、手のしびれなどの症状が現れることも。

 

首の動きにも制限が出て、しこりが見られることもあります。

睡眠時の姿勢のほか、枕が合っていない、冷えや血行不良、ストレスで身体が緊張していることなども考えられます。

寝違えは長くても1~2週間で軽快しますが、良くならないようなら別の原因も考えられるので整形外科で相談しましょう。

 

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エクリン汗孔炎・多発性汗腺膿瘍

かゆい 痛い

 

たくさん汗をかいた後、汗管が詰まってしまうと「あせも」になります。

あせもは子供に多く、ぶつぶつとした水疱は痒みを伴います。

あせもにブドウ球菌が感染し、炎症や化膿を起こしたものが「エクリン汗孔炎」または「多発性汗腺膿瘍」です。

多発性汗腺膿瘍はエクリン汗孔炎よりも深いところにまで炎症が進んだ状態で、化膿を起こしていることもあります。

 

エクリン汗孔炎では赤いぶつぶつが現れますが、痛みや痒みはありません。

多発性汗腺膿瘍では痛みを伴い、小さな赤いしこりが多発し、それがぶよぶよとした膿瘍になります。

リンパ節の腫れや発熱を伴うこともあり、治療が遅くなると痕が残ってしまうことも。

あせもは乳幼児の頭、顔、首、背中、お尻などに出ることが多いですが、痒くても掻きむしらないように注意し、炎症を起こしているようなら早めに病院で診てもらうようにしましょう。

 

筋性斜頸

生まれつき、首が左右どちらかに傾いていることがあります。

筋性斜頸は先天性のもので、妊娠末期に頭部や首に圧力がかかってしまうことで発症します。

首の左右にある胸鎖乳突筋 (耳の下から鎖骨にかけての筋肉)の片方だけが緊張して硬くなった状態で、痛みを伴うこともあります。

 

首のしこりや、顔を一方にしか向けられないことで気付くことが多いようです。

ほとんどの場合、1歳頃までには自然治癒することが多いですが、2歳をすぎても治らないようなら手術も検討されます。

しこりがあるためマッサージをしてほぐそうとする人もいますが、逆効果になることも多いので、医師の指示を仰ぐようにしましょう。

 

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甲状腺の腫瘍

腫瘍

 

甲状腺は喉仏の下あたり、羽を広げた蝶のような形をした器官で、私たちが生きていくために必要なホルモンの生成を行っています。

甲状腺の腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。

良性腫瘍

甲状腺にできる良性腫瘍のほとんどは、甲状腺の機能を阻害することはありません。

良性腫瘍で多いものは、「甲状腺腺腫」と「腺腫様甲状腺腫」の2つです。

甲状腺線種は左右のどちらか一方にだけできる腫瘍で、腺腫様甲状腺腫は大小様々なしこりが2つ以上同時にできます。

悪性腫瘍

甲状腺のがんにも様々な種類があり、もっとも多いのは「乳頭がん」で甲状腺がんの9割を占めます。

しこりのほか、息苦しさや声のかすれ、嚥下困難などの症状が見られますが、進行が遅いので適切な治療を行えば予後も良いがんとなっています。

  • 「濾胞がん」・・・血液にのって、肺や骨に転移しやすいがん
  • 「未分化がん」・・・進行が早く、死亡率も高いがん
  • 「髄様がん」・・・遺伝が深く関わっている

 

また、血液のがんである「悪性リンパ腫」も甲状腺で発症することがあります。

 

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悪性リンパ腫

血液のがんである悪性リンパ腫は白血球内のリンパ球にできるもので、首やわきの下、足の付け根などのリンパ節が集中しているところでの発症が多いがんです。

10万人に5人の確率で、日本では非ホジキンリンパ腫というものがほとんど。

急激に大きくなった時以外は、しこりを触っても痛くないため、気付くのが遅れてしまうことがあります。

他の症状としては、発熱や体重減少、ひどい寝汗などがあります。

 

リンパ節の腫れ

首やわきの下、足の付け根などに多く集まっているリンパ節は、全身で600個ほどにもなります。

リンパ節の腫れの多くはウイルスや細菌などの感染症で、腫れや痛み、発熱といった症状が見られます。

ただし首まわりに腫れがあるときは、肺結核や消化器がん、薬の副作用といったことも考えられるので、病院でしっかり診てもらうことをおすすめします。

正常なリンパ節とは?

正常のリンパ節の大きさは直径1cm以下とされていますが、これを超えるとリンパ節が腫れているといいます。

以下の場合には、異常と考えられます。

 

  • 1ヶ月以上続いている
  • 短期間で急に腫れが大きくなった
  • 発熱や痛みなど、腫れ以外の症状を伴う
  • 腫れの大きさが3cmを超える

 

専門医で生検(リンパ節の細胞を、外科的に少し採取し、顕微鏡で組織を確認する)が実施されることもあります。

 

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脂肪腫

 

脂肪腫は良性腫瘍で、40~50代に多く見られ、肥満の人にも多いです。

脂肪を蓄えた細胞(脂肪細胞)が増殖し、しこりとなり背中や肩、首、もしくは四肢の胴体に近い部分(上腕や大腿など)に多発します。

 

大きさは数mm~10cm以上のものまで様々で、だんだんと大きくなっていき、柔らかいしこりになって盛り上がります。

痛みなどの自覚症状はないですが、血管成分が多い場合には痛みを伴うこともあります(血管脂肪腫)。

摘出手術になるのが一般的で、再発は少なくなっています。

 

アテローム(粉瘤)

こちらも良性の腫瘍で、頭や顔、首、背中、耳の後ろなどに多く見られます。

皮膚の下にできた袋の中に、角質や皮脂といった本来なら剥がれ落ちるはずの老廃物が溜まったもので、数mm~数cmまで大きさは様々です。

しこりの中央には黒点があり、強く押すとそこから臭いドロドロの内容物が出てくることもあります。

 

また細菌の侵入により炎症を起こして化膿すると赤く腫れて痛みが出て、袋が皮膚の下で破けると激しい炎症を引き起こすこともあります。

化膿している場合は切開して膿を出しますが、再発も多いので、袋ごと摘出する「くり抜き法」が行われることが一般的です。

良性腫瘍ですが、炎症を起こす危険性もありますし、だんだんと大きくなってくるため、症状を見ながら手術も検討したほうが良いでしょう。

 

 

さいごに

首の後ろのしこりが悪性腫瘍である可能性は低いですが、可能性がゼロと言うわけでもありません。

心配なら病院でしっかり検査してもらうことが大事。

原因に検討がつくなら整形外科や皮膚科などになりますが、かかりつけの病院で診てもらうと良いでしょう。

 

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