梅毒…って、かなり昔に大流行した性病のイメージがありますよね?

江戸時代には遊郭で梅毒にかかる人が多く、昔の人の骨から梅毒の痕跡を見つけることができるようです。

鼻がもげる…とまで言われていたようで、想像するだけでも恐ろしいですね。

梅毒は2014年から患者が増えだし、2016年は1974年以来初めて患者数4,500人を突破。

2017年に入っても勢いが止まらず、過去最速のペースで流行しています。

 

 

梅毒って?

医者

 

梅毒は性感染症で、トレポネーマという病原菌で感染します。

感染後は男女ともに陰部にしこりや潰瘍ができ、リンパ節が腫れるなどの症状が出ます。

ただし最初は痛みやかゆみが全くなく、やがて症状は消えます。

これが一期と言われるもので、10年ぐらいかけて4期まで進行します。

やがて脳や血管などが破壊されて死亡しますが、現在はペニシリンが有効なので、かつてほど恐ろしい病気ではなくなりました。

 

梅毒の感染経路

キス

 

不特定多数の人との性的交渉が梅毒に感染するリスクを高めます。

コンドームをしていないことによる感染率はさらに高まりますが、コンドームをしていても完全に安全とも言えません。

あらゆる性行為

「自分はコンドームしているので、大丈夫!」と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。

実はオーラルセックスやアナルセックスでも、口や喉に感染するのです。

ここ最近の感染者の急増は、オーラルセックスによる感染の可能性が高いとみられています。

 

口の周りにブツブツができたので口唇ヘルペスだと思ったら、実は 「軟性下疳(げかん)」という梅毒の初期症状だったという人もいます。

ヘルペスの薬を1週間以上飲んでも症状に改善が見られない場合は、梅毒の検査を受けてみた方が良さそうです。

また性行為によって感染する確率は1/3とも言われていて、約半数の女性は感染したことに気が付きません。

感染者数は男性が倍以上になっていますが、女性よりも気が付きやすいようです。

 

感染者とのキス

口の中に傷がある状態で、梅毒に感染している人とキスをした場合は血液を介して感染してしまいます。

口の中に傷がない状態で、唾液のみでは血液よりも感染確率が低くなりますが可能性はあるようです。

感染者は体内にトレポネーマ病原菌を持っているので、唾液や他の全ての体液からの感染がありえるということですね。

 

まれに手指の傷口

手の指に、大量の梅毒の病原菌が付いていたことで感染した例が過去にありますが、極めて稀なようです。

 

母子感染

梅毒になった妊婦さんの胎盤を通して、お腹の赤ちゃんに60~80%の高い確率で感染するのが先天梅毒です。

感染するのは第1期から2期のステージで、治療を受けていない場合ですが、胎児が感染すると死産や重い障害を起こす可能性があるため要注意。

感染したとしても適切な治療を受ければほぼ完治できるので、妊娠の可能性がある女性は必ず妊婦検診を受けて下さい。

 

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梅毒の症状と潜伏期間

カップル もやもや

 

梅毒は第1期から4期まで分かれていて、1期と2期を「早期梅毒」、3期と4期を「晩期梅毒」といいます。

第1期(3~6週間)

第1期は感染力が強い時期です。

潜伏期間は3週間で、典型的な初期症状は陰部に痛みのない「軟性下疳」といわれる潰瘍ができます。

男性なら陰茎の亀頭や包皮内板、女性なら小陰唇や子宮頸部に固く赤い米粒のような大きさのものが盛り上がり、痛みもかゆみもありません。

この固い米粒のようなものは、数日以内に崩れて潰瘍となり、さらに12週間くらいすると太ももの付け根のリンパ節が腫れだします。

痛みがなく、硬くて化膿もしないので、気付かず周りに感染させてしまうため要注意です。

 

第2期(3ヶ月~3年)

感染して3ヶ月ほど経つと、梅毒が全身に回り、盛り上がったような形をした「ばら疹」という発疹ができ始めます。

ばら疹は胴体に始まり全身の皮膚にできますが、足の裏などにもかさぶたのある赤い斑点が出ることも。

ばら疹以外にも、他の病気や風邪のような症状が出ることがあります。

 

  • 脱毛
  • 貧血
  • 発熱
  • 吐き気
  • めまい
  • 頭痛
  • 食欲不振
  • 体重減少

 

このような症状や、ばら疹が出来たり消えたりしているうちに徐々に良くなり、一見治ったかに見えますが、次の第3期が始まります。

 

第3期と4期(3年~10年)

感染から2 、3年経った頃には、ゴム腫という大きな塊が体中にでき始めます。

首、筋肉や内臓、脳などの組織や神経系統を破壊するので、命の危険があり、脊髄に影響が及ぶと歩くのが困難になったり、失禁したりするので、日常生活が送れなくなります。

このような症状を繰り返しながら、3年から10年ほどかけてやがて脳や骨に病気が及びます。

 

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梅毒とすぐに判別できないことも

はてな

 

梅毒の厄介なところは軽い発疹など、様々な症状が出ることがあり、はっきり梅毒と診断できないところです。

例えば他に出る症状としては、「目がよく見えなくなった」や「蕁麻疹が出た」など、目や神経に異常が出る場合もあります。

皮膚以外に現れる例として、以下のようなものがあります。

皮膚以外の症状

  • 頭痛のような症状
  • 認知症のような症状
  • 胃潰瘍のような症状
  • 悪性リンパ腫のような症状
  • 飛蚊症
  • 難聴
  • 急性肝炎

 

「~のような症状」というところが、梅毒が「偽装の達人」と言われる理由です。

これが診断を遅らせてしまうんですね。

 

エイズとの関係

梅毒と密接な関係にあるのがHIVです。

梅毒によって性器に炎症や潰瘍があると、HIV感染のリスクが上がるといわれています。

HIVウイルスが原因で免疫が低下している場合は、深い潰瘍を残したり、神経梅毒の進行が早いことがあるので注意が必要です。

 

やっぱり検査しておいた方が安心!

痛みもかゆみもない状態で、初めから梅毒かも・・・と疑うことは難しいかもしれません。

しかし梅毒は免疫ができないため、一度かかってしまうと治っても繰り返し感染することがあります。

少しでも危険行為に心当たりがあって、症状が当てはまるのであれば、大切な人に感染させてしまう前にすぐに検査して下さいね!

病院に行って検査する時間もないし、恥ずかしい・・・という方には、自宅で簡単にできる梅毒検査キットがおすすめです。

 

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【参考】
厚生労働省「梅毒に関するQ&A」
国立感染研究所
「梅毒は様々な診療科で見逃されている」日経メディカル